講演情報
[3801-08-01]吹屋之図の複製作成に関して
○久間 英樹1、中西 哲也1、青木 美香2、福岡 久雄3 (1. 九州大学総合研究博物館、2. 日本鉱業史研究会、3. 東京電機大学)
司会者:中西 哲也(九州大学総合研究博物館)
キーワード:
吹屋之図、鉱山関連文書、複製
九州大学所蔵の鉱山関連文書である「吹屋之図」は、江戸時代の銅の採鉱、選鉱、製錬が詳細に説明描写された木版彩色本である。今回の複製作成は、費用軽減等を考慮して下記の工程で行った。第1工程は専門業者に依頼して原本解体を行った。第2工程は各ページをデジタルデータとして保存・活用するためにスキャナ処理を行った。第3工程はデジタルデータをインクジェットプリンタにてインクジェット対応和紙に印刷した。第4工程は専門業者による原本復元および複製物の製本を行った。通常最も費用が掛かる第3工程を筆者が担当した。インクジェットプリンタ対応和紙には、アワガミファクトリー(AIJP)製の「阿波紙 楮二層紙」を使用した。本用紙は二層に仕上げた和紙で印刷時の厚さは0.18mmである。しかし印刷後2枚に剥がすことにより厚さは約0.06mmなる。これにより和紙の質感を再現可能となる。今回、第1工程作業中に、表紙裏紙に銀箔が使用されてることや、中紙に百人一首の下絵紙が使用されていることが発見できた。本発表では複製作成過程で得られた種々の知見を説明する。
