講演情報

[3801-08-03]情報端末に搭載されたLiDARを用いた鉱山遺跡測定 ~生野銀山編~

○伊藤 佳世1 (1. 甲斐黄金村・湯之奥金山博物館)
司会者:中西 哲也(九州大学総合研究博物館)

キーワード:

情報端末、生野銀山、鉱山遺跡、LiDAR

これまで鉱山遺跡3次元測定では、全方位測定可能なFocus3D(FARO製)や3DRM-Mark(エス計画製)の3次元レーザスキャナを使用されてきた。しかしこれらの測定機は測定時静止している必要がある。そのため急峻な斜面では測定機の設置に時間を要する。そのため近年、鉱山遺跡3次元測定に情報端末に搭載されているLiDARが利用されている。本LiDARを用いることのメリットは、情報端末が移動中でも測定可能となることである。現在使用されている情報端末は、主にiPad Pro(第3世代)とiPhone13 Pro以上の機能を有するものである。これまでの精度検証結果から測定作業時間が約80%短縮されること、測定中の移動速度は約0.5m/sが妥当であること、誤差率が平均約3%となることなどが確認されている。今回、本情報端末を兵庫県生野銀山「慶寿ヒ」付近の採掘跡3次元測定に利用した。その結果「慶寿ヒ」上部に多数の露頭掘跡が遺存することや「慶寿ヒ」対岸の斜面に露頭掘から坑道掘へ変遷した採掘跡を発見した。本発表では得られた測定結果から「慶寿ヒ」付近の採掘跡相互関係を検討したので報告する。