一般社団法人資源・素材学会 2024年度 春季大会

一般社団法人資源・素材学会 2024年度 春季大会

2024年3月17日〜3月19日千葉工業大学 津田沼キャンパス
資源・素材学会 年次大会
一般社団法人資源・素材学会 2024年度 春季大会

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2024年3月17日〜3月19日千葉工業大学 津田沼キャンパス

[1K0301-08-05]ラン藻を原料にした金属回収材による陸上温泉・海底熱水からの金回収実験

○福島 康之1、野崎 達生2、岡田 賢2、高谷 雄太郎3(1. 株式会社IHI、2. 海洋研究開発機構、3. 東京大学)
司会:八木 俊介(東京大学)

キーワード:

バイオソープション、金属回収材、ラン藻、酸化還元反応、金回収

水に溶けた金・貴金属の低環境負荷な回収方法として,本研究ではラン藻を原料にした金属回収材に取り組んでおり,その性能概要と最近の特徴的な成果について紹介する。本研究で用いた金属回収材は,ラン藻に化学的処理を施したのち,乾燥してシート状に加工したものである。ラン藻の生命活動を加工処理で停止させ,ラン藻が持つ構成分子を使ったバイオマス材料として利用している。この金属回収材の反応機構は酸化還元反応を利用したバイオソープションで,金の選択的回収に優れていることや,1pptのような極低濃度でも還元・回収でき,反応は数分から有意に進むことが分かっている。また,pHが1を下回るような強酸環境でも回収率90%を超えることや,高マトリックス液中でも金を選択回収できるなど,金・貴金属回収性能で様々な特徴を示している。そこで,1ppb以下の極低品位の金を含むと思われる秋田県の玉川温泉や東青ヶ島海丘カルデラの深海700mの海底熱水を対象にして金回収を試みた。玉川温泉では7か月強の浸漬時間で金属回収材に30ppmの金回収に成功した。海底熱水では2年の浸漬時間で金属回収材に7ppmの金回収と142ppmの銀回収を確認したが,有意な回収かどうか検討中である。