講演情報

[1507-10-01]アルミニウムのリサイクルにおける材料科学の役割 ー 100%循環社会に向けた富山の挑戦 ー

○柴柳 敏哉1、小野 英樹1、加藤 謙吾1、松田 健二1、李 昇原1、土屋 大樹1、白鳥 智美1、船塚 達也1、佐伯 淳1、山根 岳志1 (1. 富山大学)
司会:村山 憲弘(関西大学)

キーワード:

アルミニウム、スクラップ、リサイクル

ボーキサイトから製錬を経て取り出される金属アルミニウムは、構造材料ならびに機能材料として我々の生活に欠かせない社会基盤材料である。ところで、このアルミニウムはその製錬過程で大量の電力を消費し、これが火力で賄われる場合には大量の二酸化炭素を排出する。このことが社会問題となっており、再溶解処理を基軸とするアルミリサイクル技術の総合的開拓が急務となっている。
富山はアルミの押出し型材の出荷額が日本一の地域であり、アルミの環境問題の影響を強く受ける。富山大学では、精錬、合金設計、押出し加工、表面処理、溶接・接合そしてデータ管理システムといったリサイクル工程で必要な要素技術に取り組むために専用の研究棟を学内に建て、科学技術を社会実装しビジネス化するための取り組みを産学官連携体制の下で進めている。
本発表では、各要素研究の中から公表可能なデータについて紹介し、スクラップ材の選別の重要性を強く意識しつつ、材料科学の立場でアルミニウム合金がどのような原理にて再び社会で活躍できる素材へと生まれ変わっていくかを説明し、今後10年間で富山がどのように資源循環型社会を構築しようとしているかを展望する。