講演情報
[1309-20-06]鉱山集積場のススキが形成する土壌及び微生物相
○松代 雄太1[博士課程]、山路 恵子1、土山 紘平2、春間 俊克3、盧 星燕1、谷内 美月1、新開 啓4、黒嶋 章太4、山縣 三郎4、富山 眞吾5 (1. 筑波大学、2. 産業技術総合研究所、3. 森林研究・整備機構 森林総合研究所、4. 三菱マテリアル株式会社、5. 北海道大学)
司会:有馬 孝彦(北海道大学)
キーワード:
鉱山、緑化、土壌有機物、微生物、重金属
鉱山跡地では、重金属や貧栄養などの環境ストレスが植物の生育を阻害し、植生遷移を停滞させることが知られている。調査地である鉱山跡地の集積場には遷移初期草本のススキがパッチ状に自生しているが、そのパッチ内でアカマツの定着を促進していることが明らかになった。ススキは黒ボク土の生成に関与することが知られており、ススキが集積場で土壌を生成することで他の植物への遷移を助長する可能性が考えられた。そこで本研究では、 ススキパッチ土壌を対象に、土壌の化学性及び微生物相について、パッチ外土壌と比較解析することで、ススキが形成する土壌環境を明らかにすることを目的とした。その結果、パッチ土壌において、1) 土壌有機物の発達 (CNの増加)、2) 植物、微生物が利用可能なCa及びMgの増加、3) Cu、Zn、Mn、Al及びFe濃度の低下、4) 植物、微生物、昆虫の成分を分解する微生物相、が確認された。以上より、ススキは調査地の環境ストレスを緩和する土壌環境を形成し、アカマツの定着に寄与すると考えられた。本結果は、植生遷移を考慮した環境低負荷型の緑化策に基礎的知見を提供すると考える。
