講演情報

[1309-20-08]鉱山集積場土壌の水分特性

○五十幡 美歩1[修士課程]、小川 和義1、谷内 美月1、土山 紘平2、春間 俊克3、山路 恵子1、新開 啓4、黒嶋 章太4、山縣 三郎4、富山 眞吾5 (1. 筑波大学、2. 産業技術総合研究所、3. 森林研究・整備機構 森林総合研究所、4. 三菱マテリアル株式会社、5. 北海道大学)
司会:有馬 孝彦(北海道大学)

キーワード:

鉱山集積場、中和殿物、土壌水分特性、遠心法、pF

鉱山の集積場は、坑廃水処理に伴い発生する中和殿物等を集積処分する場所であり、一定以上の濃度で重金属を含有している。このような殿物の粉塵の拡散・流出を防ぐために緑化は、鉱山の持続可能な経営に必要とされている。しかし、集積場は、殿物の特徴である高いpHや高い重金属濃度の土壌環境のため、植物の生育が阻害されている。本研究では、鉱山集積場土壌での上述以外の植物成長阻害要因として、土壌中の水分特性に着目し、遠心法によりその水分特性を評価した。一般的に、土壌中の水分はポテンシャルにより、毛管水・吸着水・重力水の3つに分けられる。毛管水は、土壌粒子間の毛管力によって保持されており植物が吸収可能な水である。一方、土壌粒子に強く結合した吸着水と、土壌に保持されず排水される重力水は、いずれも植物が利用可能な土壌水ではないとされている。鉱山集積場土壌は、植物の生育に適していると言われる黒土に比べ、毛管水の水分ポテンシャルに相当するpF1.8-pF3.0の範囲にある土壌水の割合が極めて低く、さらに吸着水の割合が非常に高いため、植物の生育に不向きなことがわかった。