講演情報

[1309-20-12]鉱山跡地に自生するミゾソバの生根・枯死根における内生細菌のsiderophore産生能

○谷内 美月1[博士課程]、山路 恵子1、土山 紘平2、盧 星燕1、春間 俊克3 (1. 筑波大学、2. 産業技術総合研究所、3. 森林研究・整備機構 森林総合研究所)
司会:小山 恵史(九州大学)

キーワード:

鉱山跡地、ミゾソバ、内生細菌

ミゾソバは調査地である鉱山跡地の沼に自生する湿性植物であり, 生根・枯死根において高濃度のFeを蓄積していることが確認されている. また, Fe解毒物質 (siderophore) を産生する内生細菌は植物のFe耐性の増強に寄与することが知られているが, 本植物において内生細菌のsiderophore産生能は生根と枯死根で異なる可能性がある. そこで本研究の目的は, 生根及び枯死根に生息する内生細菌のsiderophore産生能を比較し, Fe耐性を有する生根における内生細菌の化学的機能を明らかにすることとした. 2023年8月に内生細菌を分離しsiderophore産生能を解析した結果, 生根より分離された内生細菌(237菌株)の70%がsiderophore産生能を示した. 一方, 枯死根より分離された内生細菌は85菌株と少なく, そのうち27.1%がsiderophore産生能を示した. 以上より, 生根にはsiderophore産生能を有する内生細菌が多く生息し, Fe耐性の増強に寄与している可能性が考えられた. 本知見は, 鉱山跡地における植物の耐性に対する内生細菌の重要性を示唆するものと言える.