[1501-07-02]銅精鉱燃焼場における粒子間衝突挙動の直接観察
○後藤 優子1,2、三宅 渉太2、夏井 俊悟3、埜上 洋3(1. 住友金属鉱山株式会社、2. 東北大学工学研究科、3. 東北大学多元物質科学研究所)
司会:鈴木一誓(東北大学)
キーワード:
自熔炉、銅精鉱、衝突、二粒子モデル、直接観察
銅製錬用自熔炉における反応率ならびに銅マットの収率は、易燃焼性の精鉱の早期着火と、続く粒子間衝突挙動に支配されることが既往の研究にて明らかにされている。この粒子間衝突のメカニズムを把握するため、銅精鉱燃焼場における粒子挙動を高速度イメージングにより直接観察した。高温の酸素を通気した小型の石英製層流炉内に精鉱を供給して燃焼させ、顕微鏡レンズを用いた高速度撮影により燃焼場中の銅精鉱粒子の挙動を観察した。さらに二色法による温度解析を実施し撮像中の粒子および液滴の温度を評価した。酸素濃度100%および80%条件下では、精鉱粒子は燃焼時の生成ガスによって数十 μsで膨張して破裂し、2200 Kを超える高温の微細液滴を周囲に高速かつ多数放出した。層流で、かつ商業規模の自熔炉と比較し気相中の粒子の空間密度が希薄な系であるにも関わらず、前述の飛散液滴が他粒子や液滴に衝突し、粒子同士の合一あるいは他液滴のさらなる破裂を誘発する様子が複数確認された。本結果から、精鉱燃焼時の粒子破裂挙動、すなわち微細な高温融体の全方向への高速飛散挙動が、自熔炉反応シャフト内における粒子間衝突に及ぼす寄与が非常に大きいことが示唆された。
