講演情報

[P068C]酸性ポテンシャルを有する鉱滓集積場における重金属の溶出挙動とその季節変動の評価

○渡部 健人1[修士課程]、石堂 倫太郎1、ムファロ ワルビタ2、有馬 孝彦1、エラクネス ヨガラジャ1、廣吉 直樹1 (1. 北海道大学、2. 旭川工業高等専門学校)

キーワード:

重金属、酸性鉱山廃水、季節変動、鉱滓、集積場

世界では鉱山開発に伴う環境問題が顕在化しており、特に酸性鉱山廃水(AMD)が深刻な問題となっている。AMDは鉱山の開発現場や鉱滓集積場内で黄鉄鉱等の硫化鉱物が水・空気と反応することで発生し、周辺の土壌や地下水を汚染することが懸念される。本研究では日本国内のある鉱滓集積場を対象とした。対象地には、閉山した黒鉱鉱山からの鉱滓や坑廃水の中和処理で生じた中和殿物等が集積しており、その表面は覆水され、鉱滓等の酸化を防止していた。しかし、覆土を行うため一時的に排水をした結果、 排水中の亜鉛濃度が基準値を超過した。現在は再び覆水処理が施され水質は安定しているものの、その安定要因については十分に解明されていない 。さらに、冬季には一時的に重金属濃度が上昇する現象が確認されていることから、恒久対策を講じるためにも鉱滓や中和殿物等の集積物の性状を評価し、重金属濃度上昇の原因を明らかにする必要がある。そこで本研究では、集積場内の鉱滓および中和殿物と場内水を主とした水試料を対象に、鉱滓等の重金属の溶出挙動と分布状況を評価するとともに、場内水の水質の季節変化を踏まえ、重金属等の季節変動の要因について考察した。