講演情報
[P083C]鉄鋼スラグの性状の違いによる土壌改良及び大気CO₂除去への影響
○小森 生馬1[修士課程]、中村 謙吾1 (1. 埼玉大学大学院)
キーワード:
鉄鋼スラグ、CO2除去、土壌改良、通気性
温室効果ガス削減のために、大気中CO₂除去技術の岩石風化促進が注目されている。既存の研究では、産業副産物の大気中CO₂除去効果が実験的に検証され、鉄鋼スラグの有用性が証明された。しかし、地盤環境中の物質移動が大気中CO₂除去効果に及ぼす影響が不明確である。本研究の目的は、鉄鋼スラグの性状の違い(徐冷スラグ、転炉スラグ、水冷スラグ)が通気性に関する土壌特性とCO₂除去効果に与える影響を検討した。鉄鋼スラグを添加した黒土をカラムに充填し、繰り返し散水を行う通水試験を行った。通水時の大気中CO2除去効果を検証し、同時に、通気係数、ガス拡散係数の測定を行った。通水試験により、鉄鋼スラグの添加は、CO₂除去効果の発現し、土壌間隙水のpH、ECが上昇した。黒土に鉄鋼スラグの添加による土壌改良は、通気性やガス拡散性の変化が認められない。徐冷スラグ、水冷スラグは、pH 7程度、転炉スラグは、pH 9 – 12と高アルカリ性を保持した。転炉スラグは、他のスラグと比較して大気中CO2除去の指標となる無機炭素濃度が2倍以上となった。よって、鉄鋼スラグの土壌改良では、通気性に影響はないが、pHのアルカリ性の程度に応じてCO2除去効果が変動することが分かった。
