講演情報

[P086C]LiF水溶液中のF固定率向上を目指した通気ガス種と添加剤の最適化

○真柳 咲良1[学士課程]、葛原 俊介1、林 英男2、細谷 夏樹3、寺門 修4、粕谷 亮5 (1. 仙台高等専門学校、2. 東京都立産業技術研究センター、3. 山口県産業技術センター、4. 国立高等専門学校機構、5. 産業技術総合研究所)

キーワード:

リチウムイオン二次電池、Fイオン固定、層状複水酸化物、炭酸リチウム

リチウムイオン二次電池(LIB)の需要増加に伴い、Liの需要は今後も高まると予測されている。現状、資源価値が高いCoやNiなどが回収されているが、Liは対象となっていない。今後、水平リサイクルが求められた場合、Liをも回収可能な新規プロセスの開発が必要である。
著者らは先行研究において、LIB正極活物質からのLi回収を目的にLiCoO2とポリフッ化ビニリデン(PVDF)を混合した試料の焼成および水浸出処理を行った。その結果、Liの全量浸出に成功したが、Fも90%超が浸出した。浸出液中のF固定にはCa塩の添加が有効だが、浸出液モデル(LiF水溶液、F濃度1000 ppm)から電池グレードのLi塩を得るには、F固定率を99.8%以上とする必要がある。
そこで本研究ではLiF水溶液に種々のガスを流通させるとともに、Ca塩および層状複水酸化物(LDH)を添加してF固定能を評価した。大気雰囲気下でのCa(OH)2添加により99.0%のFを固定できた。これに対して、CO2流通下でLDHを添加した場合では、水溶液中のF濃度が0.49 ppmまで減少し、F固定率99.9%を達成できた。