講演情報
[P088C]転炉スラグ成分であるCa2Fe2O5とグラファイト状C3N4の複合体による光触媒活性の評価
○顔 超曇1[修士課程]、蔡 文安1、笹木 圭子1 (1. 早稲田大学)
キーワード:
光触媒、鉄鋼スラグ、Ca2Fe2O5、炭素循環、環境調和型半導体
日本の鉄鋼業は、2050年までにカーボンニュートラルを達成することが求められており、副産物である鉄鋼スラグの有効活用が重要されている。本研究では、鉄鋼スラグのなかの転炉スラグの主成分であるカルシウム鉄酸化物(Ca₂Fe₂O₅)を、構造材としてだけでなく半導体材料としても活用し、可視光応答性を持つ炭素窒素化合物(g-C₃N₄)との複合化による光触媒の高機能化を図った。Ca₂Fe₂O₅/g-C₃N₄複合体は、単独材料と比較してローダミンBの可視光分解効率を向上し、その要因として、二つ材料間に形成されるヘテロ接合による電荷分離と移動の促進が挙げられる。さらに、Ca₂Fe₂O₅自体の半導体特性も光吸収や電子移動に寄与していると考えられる。本研究は、鉄鋼副産物を環境浄化に有用な半導体光触媒材料へと再資源化する新たな手法を提示しており、資源循環と環境負荷低減の両立を目指す持続可能な鉄鋼産業への貢献が期待される。
