講演情報

[2201-09-07]にかわとリグニンスルホン酸を添加したH2SiF6-PbSiF6溶液からの鉛の析出過電圧および電析形態

○河村 陽任1[修士課程]、関本 英弘1、片岡 慶一郎1 (1. 岩手大学)
司会:八木 俊介(東京大学)

キーワード:

ベッツ法、電解精製、高分子添加剤

鉛の電解精製法であるBetts法では、電析形態の改善のために、にかわやリグニンスルホン酸(LS)といった高分子が電解液に添加されている。高い電流効率を維持して操業するには、添加剤の適切な管理が重要である。本グループではこれまでに、にかわやLSを単独添加した電解液を用いて過電圧と電析形態の関係や、高分子の分子量や過電圧の経時変化を定量評価し報告してきた。しかし、実際の鉛精錬所では、にかわとLSの両方を使用している場合も多い。そこで次の段階として、にかわとLSの混合浴からの鉛の電析形態と析出過電圧との関係や、これらの経時変化を明らかにすることを目指した。本研究では、定電流電解によって、にかわとLSを含むケイフッ酸浴からの鉛の析出過電圧および電析形態を調査した。結果、混合浴からの鉛の析出過電圧は、にかわのみを添加した電解液より低く、LSのみを添加した電解液より高い値であった。また、析出過電圧の値は日数の経過に伴い減少し、LSを単体で添加した場合と近い値となった。電析形態もLSを単独添加時と比較的近いものであった。これより、LSは、にかわより強い吸着力を有する、またはにかわの効果を抑制する可能性が示唆された。