講演情報

[P019A]ハイパースペクトル画像と深層学習を用いた岩石試料中のヒ素濃度判別とCNNモデルの解釈性評価

○滝澤 海斗1[修士課程]、岡田 夏男1、黒木 宏忠2、後藤 佳子2、George Mathews3、大友 陽子1、川村 洋平1 (1. 北海道大学、2. 青木あすなろ建設株式会社、3. ナザルバエフ大学)

キーワード:

ハイパースペクトルイメージング、畳み込みニューラルネットワーク、ボーリングコア、ヒ素汚染、モデル解釈性

トンネル掘削現場では有害金属溶出リスクの可能性がある場合、その評価が義務付けられているが、従来の溶出試験は時間を要し、しばしば工期の遅れを引き起こす。このため、溶出リスク評価の短縮化が求められている。本研究ではこの課題に対し、トンネル掘削時に採取されたボーリングコアを対象に、ハイパースペクトル画像とConvolutional Neural Network (CNN)を用いて、ヒ素溶出リスクが高い領域を識別する手法を開発した。試料に対して岩石学的産状の記載やヒ素濃集鉱物の同定を行い、得られた地質情報を教師データとして判定モデルを構築した。判定モデルはハイパーパラメータのチューニングにより、試料中のヒ素含有領域を82.2%の精度で識別した。次に、深層学習モデル特有のブラックボックス性によりその解釈根拠が不明瞭であるという課題に対してGrad-CAMを用いた逆解析を実施し、CNNがヒ素含有領域の判別で特に注目した重要波長帯を各クラスで抽出した。抽出した波長帯を既存の鉱物スペクトルライブラリの吸収ピーク波長と照合したところ、顕微鏡観察で試料中に確認されたパイライトの吸収ピークとGrad-CAMで示された重要波長が一致し、判定根拠にヒ素を含む鉱物が示唆され、鉱物学的妥当性が評価された。