講演情報

[P024A]クローズドループ地熱坑井掘削時のIDP利用の有効性に関する研究

○森本 尚貴1[修士課程]、村田 澄彦1、小林 和弥1 (1. 京都大学)

キーワード:

クローズドループ地熱坑井掘削、断熱ドリルパイプ、熱衝撃、有限要素法

クローズドループ地熱発電は、熱水が存在しない地熱地域での発電を可能とするため、カーボンニュートラル時代のベースロード電源拡大に貢献できる技術と考えられている。地下深部の高温岩盤に複数の坑井を掘削し、内部を循環させる流体によって地熱を抽出する技術であるため、その経済的実現には掘削コストの低減が必要となる。現在、断熱ドリルパイプ(IDP : insulated drill pipe)を利用して低温の掘削泥水を掘進面に送れば、高温岩盤に熱衝撃が加わり、掘進速度が向上することが期待されている。本研究では、IDP利用の有効性を判断する一助となる基礎的な知見を獲得するため、高温岩盤を急冷した際に生じる温度変化に起因する応力やひずみの大きさを有限要素法により計算した。その結果、坑井及びその周辺岩盤を均質なものとして模擬したモデルでも、岩盤の不均質性を岩盤構成鉱物のスケールで簡単に模擬したモデルでも、温度変化に起因して発生する応力の大きさは、岩盤の引張強度を超える可能性が高いことが分かった。また、IDPによる熱衝撃の大きさに影響する因子について明らかにすることができた。