講演情報

[3108-12-02]菊間国家石油備蓄基地における地下水位低下域に対する人工注水効果

○渡部 慶汰1、山下 貢1、西原 司1、仙波 優平1、藤本 泰史2、末永 弘3、谷川 晋一4 (1. 日本地下石油備蓄株式会社、2. 株式会社地圏総合コンサルタント、3. 電力中央研究所、4. JX金属探開株式会社)
司会:清水賀之(イタスカジャパン)

キーワード:

石油備蓄、岩盤タンク、地下水位

菊間国家石油備蓄基地は,日本に3か所ある地下石油備蓄基地の1つである。地下石油備蓄基地は,自然または人工の地下水圧を利用して,岩盤タンク内に貯蔵する原油を封じ込める,水封システム呼ばれる方法が採用されている。この水封システムでは,岩盤タンク上部に,安定した地下水の存在が必要であり,岩盤タンク上部には,基地における水封機能を確認するために法定地下水位観測孔が設置されている。菊間国家石油備蓄基地には14孔の地下水観測孔が設置されており,このうちのW-10観測孔では,基地操業以来,孔内水位が低い状態が継続していた。水位低下の原因調査を行った結果,W-10孔周辺の地下水が,透水性の高い亀裂に沿って岩盤タンク方向へ流下していることが原因であると考えられた。そこで,W-10孔周辺の地下水位を上昇させ,水封システムの機能を向上させるため,地上部への影響の少ない近傍のトンネル内から掘削した孔井より,W-10孔周辺への注水を行った。その結果,状況は大幅に改善され,少雨期にはEL.-14m近くまで低下していた水位が,EL.+5m程度に上昇し,その後安定して推移していることが確認された。