講演情報

[3401-09-03]固体王水を利用したネオジム磁石からのネオジムリサイクル手法の開発

○溝口 真央1[修士課程]、吉村 彰大1、前田 百合香2、奥田 昂平3、佐野 真緒3、松野 泰也1 (1. 千葉大学、2. 富士通株式会社、3. 株式会社鈴木商会)
司会:林 直人(産業技術総合研究所)

キーワード:

リサイクル、レアアース、ネオジム磁石、溶融塩、固体王水

ネオジム(Nd)やジスプロシウム(Dy)に代表されるレアアースは、様々な物性から近年需要が増加している。特にNdは強い磁力を有する永久磁石の材料として近年重要な素材となっている一方、生産国が中国に偏在しており供給の不安定さが指摘されている。安定的な供給には使用済み製品からのリサイクルが有効とされるが、レアアースは価格が比較的低いことからコストなどの理由で積極的な回収は実施されていない。本研究では、塩化鉄(III)と塩化カリウムからなる複合溶融塩を「固体王水」として用い、磁石からのレアアース成分の塩化・溶出、およびシュウ酸による析出回収に至る環境調和型リサイクル手法を開発した。NdやDyを含有する磁石スクラップを破砕の上、670 Kで溶融状態となった固体王水に投入すると、塩化鉄(III)によって含有されるNdやDyが塩化された。その後、水によるリーチングとシュウ酸による析出により、鉄などの不純物の混入を防止しつつ、高純度のレアアースシュウ酸塩が回収可能であることが確認された。本発表では、これまでに得られた成果について紹介する。