講演情報
[D-10]ナスコナカイガラムシの捕食寄生者Anagyrus californicusの国内初記録とその発育期間
◯米津 聡浩1,2、東浦 祥光3、日本 典秀2、下八川 裕司1 (1. 高知県農業技術センター、2. 京都大学大学院・農学研究科、3. 山口県農林総合技術センター)
高知県の施設野菜類では,主要害虫に対して天敵利用を基幹としたIPMが広く普及している.一方でナスコナカイガラムシ(以下,ナスコナ)等のコナカイガラムシ類が顕在化し,その被害が問題となっている.安芸市の促成ピーマン圃場に発生したナスコナから捕食寄生者が得られたため同定したところ,国内初記録となるAnagyrus californicusであることが明らかとなった.その後,香南市,南国市の促成ピーマン,雨よけシシトウ,施設ナス栽培圃場でも本種の発生が確認された.本種の生態的特性を明らかにするために,室内試験において25℃条件における発育期間を調査した.その結果,ナスコナの全ての発育ステージに寄生し,成虫まで発育が可能であった.また,寄主ステージ毎の幼虫期間は2齢幼虫に次いで3齢幼虫で短く,1齢幼虫および成虫を寄主とした場合に最も長くなった.蛹の期間は寄生時の寄主ステージに影響を受けなかった.これらのことから本種はナスコナの生物的防除資材として有望であると考えられた.
