講演情報
[W03-03]熊本県の促成トマト栽培におけるタバコカスミカメ利用体系
◯田中 彩友美1、北村 登史雄2、安達 修平1、冨高 保弘1、安部 順一朗1、水谷 信夫1 (1. 農研機構・植防研、2. 農研機構・西日本農研)
熊本県の促成トマト栽培(9月定植〜7月終了)では,タバココナジラミ(以下,コナジラミ)によって媒介されるトマト黄化葉巻ウイルスおよびトマト退緑ウイルスによるウイルス病の被害が深刻であり,タバコカスミカメ(以下,タバカメ)の導入には慎重な姿勢が取られてきた.一方で,近年はコナジラミの殺虫剤抵抗性の発達により有効な薬剤が限られてきており,代替となる防除手段が求められている.そこで,演者らは,ウイルス保毒虫の侵入リスクが高く罹病した場合の被害が大きくなる栽培初期は,非選択性殺虫剤や忌避剤を含む化学農薬による防除を徹底し,野外のコナジラミ密度が低下する10月下旬以降にタバカメおよびバンカー植物(クレオメ,バーベナ)を導入することで,栽培終期のコナジラミの抑制にタバカメを活用する体系の現地実証試験を行った.その結果,天敵導入区では,慣行防除区と比較して栽培終期のコナジラミの増殖が抑えられ,ウイルス感染株率も慣行防除区と同等もしくはそれ以下に抑制された.現在,熊本県玉名地域振興局が中心となり,展示圃を使った本体系の実証試験を継続しているため,展示圃で得られた知見についても紹介する.
