講演情報
[AO-05]薬局プレアボイド報告を用いた処方の問題点予測AIの開発の試み
佐藤 宏樹1,2, 中島 怜1, 柳 奈津代1, 小林 範博3, 河野 通丈3, 月岡 良太3, 伊藤 紗代1, 澤田 康文1 (1.東京大学大学院薬学系研究科, 2.東京大学大学院情報学環, 3.アイングループ (株)アインホールディングス)
【目的】薬局プレアボイド報告には、薬剤師が処方監査や患者対応で発見した臨床的リスク(処方の問題点)が記録されているが、報告内容は多様な自由記述を含み、日常業務で体系的に活用するには課題がある。本研究では、薬局プレアボイド報告から処方の問題点を抽出し、患者情報および処方から薬剤師が確認すべき潜在的な問題点を予測するAIの開発を試みた。
【方法】保険薬局グループで収集された薬局プレアボイド報告12,490例を対象とした。まず、分類基準に基づき再分類した1,249例を用いて、BERTによる問題点カテゴリー分類モデルを構築した。次に、大規模言語モデルLlama-3.1-Swallow-8B-Instructを用いて、報告内容から具体的な問題点を文章として生成するモデルを構築した。さらに、生成された問題点を教師データとし、患者情報と処方から想定される問題点を3つ提示する予測モデルを作成した。予測モデルは、学習前後で教師データとの類似度、問題点の一致、薬学的観点からの妥当性を比較した。
【結果】BERTによる分類では、用法用量や重複投与など一部のカテゴリーで良好な性能を示したが、カテゴリー間で精度に差を認めた。生成モデルでは、評価した125例中111例(88.8%)で妥当な問題点が生成された。予測モデルでは、学習後に教師データとの類似度が0.524から0.637へ改善し、問題点が一致した事例も12例から31例に増加した。
【考察】薬局プレアボイド報告を用いることで、実際の薬剤師の介入事例に基づき、処方監査や患者対応で確認すべき問題点を予測できる可能性が示された。今後は、予測精度の向上、ハルシネーション(根拠が不十分な出力)対策、薬歴・併用薬・副作用歴等を含む詳細な患者情報の組み込みを進め、薬剤師による薬歴確認や患者との対話を支援する補助ツールとしての活用を目指す。
【方法】保険薬局グループで収集された薬局プレアボイド報告12,490例を対象とした。まず、分類基準に基づき再分類した1,249例を用いて、BERTによる問題点カテゴリー分類モデルを構築した。次に、大規模言語モデルLlama-3.1-Swallow-8B-Instructを用いて、報告内容から具体的な問題点を文章として生成するモデルを構築した。さらに、生成された問題点を教師データとし、患者情報と処方から想定される問題点を3つ提示する予測モデルを作成した。予測モデルは、学習前後で教師データとの類似度、問題点の一致、薬学的観点からの妥当性を比較した。
【結果】BERTによる分類では、用法用量や重複投与など一部のカテゴリーで良好な性能を示したが、カテゴリー間で精度に差を認めた。生成モデルでは、評価した125例中111例(88.8%)で妥当な問題点が生成された。予測モデルでは、学習後に教師データとの類似度が0.524から0.637へ改善し、問題点が一致した事例も12例から31例に増加した。
【考察】薬局プレアボイド報告を用いることで、実際の薬剤師の介入事例に基づき、処方監査や患者対応で確認すべき問題点を予測できる可能性が示された。今後は、予測精度の向上、ハルシネーション(根拠が不十分な出力)対策、薬歴・併用薬・副作用歴等を含む詳細な患者情報の組み込みを進め、薬剤師による薬歴確認や患者との対話を支援する補助ツールとしての活用を目指す。
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