講演情報
[AP-03-A]薬局事務職による患者への質問促進介入効果の検証
小林 美紅1, 長尾 有加2, 丸田 勇樹1,3 (1.(株)フロンティア フロンティア薬局 日立店, 2.北海道支店, 3.国際医療福祉大学大学院薬学研究科)
【目的】 患者中心の医療を実践する上で、患者が窓口で遠慮なく疑問や不安を解消できる環境の構築が重要である。本研究は、医療事務職員の職能を活かして対人業務の充実を図るため、受付での口頭による促し(介入A)と、質問促進カード(QPL)を併用した促し(介入B)が、患者の質問行動と服薬指導時間に及ぼす影響を検証した。
【方法】協力薬局10 店舗の利用者15,632 例を対象に、通常運用(介入前)、介入A期、介入B期の3 期で比較した。質問行動の有無、質問数、指導時間を評価項目とし、施設をランダム効果、患者背景を共変量とした混合効果ロジスティック回帰(GLMM)および重回帰分析を行った。解析はIBM SPSS Statistics 30 を用い、有意水準を5 %とした。本研究は茨城県薬剤師会倫理審査委員会の承認を得て実施した。
【結果】質問行動率は、介入前12.6 %から介入A期21.7 %、介入B期25.2 %へと有意に上昇した(aOR [95 %CI ]は、介入Aで2.04 [1.83-2.27 ]、介入Bで2.51 [2.25 -2.80 ](共にp<0.001))。平均質問数も0.16 個、0.31 個、0.37 個と有意に増加した(p<0.001 )。指導時間は、全体で有意に短縮し(β= -0.23 分)、新規薬処方例では有意に延長していた(β= +1.13 分、共にp<0.001 )。
【考察】 事務職員による働きかけは、口頭のみ(介入A)でも質問行動を大幅に促すが、QPLを併用(介入B)することで患者の潜在的ニーズがより深く引き出され、効果が最大化する可能性がある。全体の指導時間短縮は、事前の疑問整理により対話が円滑化した結果と考えられ、新規薬での延長は、十分な対応を要する場面では、患者に必要な対話時間が適切に確保されたことを示唆する。本アプローチは、医療事務職員が「コミュニケーションの触媒」として機能し、患者の安心・安全を最優先とする患者中心の医療を実践するための有用なモデルとなり得る。
【方法】協力薬局10 店舗の利用者15,632 例を対象に、通常運用(介入前)、介入A期、介入B期の3 期で比較した。質問行動の有無、質問数、指導時間を評価項目とし、施設をランダム効果、患者背景を共変量とした混合効果ロジスティック回帰(GLMM)および重回帰分析を行った。解析はIBM SPSS Statistics 30 を用い、有意水準を5 %とした。本研究は茨城県薬剤師会倫理審査委員会の承認を得て実施した。
【結果】質問行動率は、介入前12.6 %から介入A期21.7 %、介入B期25.2 %へと有意に上昇した(aOR [95 %CI ]は、介入Aで2.04 [1.83-2.27 ]、介入Bで2.51 [2.25 -2.80 ](共にp<0.001))。平均質問数も0.16 個、0.31 個、0.37 個と有意に増加した(p<0.001 )。指導時間は、全体で有意に短縮し(β= -0.23 分)、新規薬処方例では有意に延長していた(β= +1.13 分、共にp<0.001 )。
【考察】 事務職員による働きかけは、口頭のみ(介入A)でも質問行動を大幅に促すが、QPLを併用(介入B)することで患者の潜在的ニーズがより深く引き出され、効果が最大化する可能性がある。全体の指導時間短縮は、事前の疑問整理により対話が円滑化した結果と考えられ、新規薬での延長は、十分な対応を要する場面では、患者に必要な対話時間が適切に確保されたことを示唆する。本アプローチは、医療事務職員が「コミュニケーションの触媒」として機能し、患者の安心・安全を最優先とする患者中心の医療を実践するための有用なモデルとなり得る。
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