講演情報

[AR-02-B]薬局薬剤師と管理栄養士の連携による保存期CKDへの介入―食事適正化と服薬支援で腎機能が改善した一例―

福武 亮太1, 佐藤 裕介1, 前川 敏美2 (1.(株)なの花西日本, 2.なの花薬局南茨木駅前店)
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【目的】 保存期慢性腎臓病(CKD)患者の予後管理において、適切な食事療法と服薬アドヒアランスの維持は不可欠である 。しかし在宅現場では、職種間で病態認識の共有を欠くと、食事選択などの個別支援が必ずしも病態の適正化に繋がらない課題が生じうる。本症例は、副作用による服用忌避や食事管理に課題を抱えていた患者に対し、薬局薬剤師と管理栄養士が専門性を共有して介入し、腎機能およびカリウム(K)値の顕著な改善を得たプロセスを報告する 。
【事例】80代男性、身長175cm、CKDステージ4。2025年5月、血清K値 6.0mEq/L、Cr 3.0mg/dL(eGFR 16.6mL/min/1.73m2)、BUN 45.8mg/dLと管理が困難な状況にあり、K吸着薬の大量残薬が判明した。 薬剤師は残薬の原因を副作用の便秘による服用忌避と推察し、主治医へ下剤の追加を提案して採用された。また、日付印字による服薬支援も併せて開始した。食事面では、介護サービスにより「透析食」の配食が導入されていたが、薬局管理栄養士との連携により、保存期患者にはタンパク質およびKの摂取量が過剰となる内容であることを確認した。これに対し、減塩・低たんぱく質食への変更および高K飲料(豆乳等)の代替を栄養指導した。
【結果】 介入の結果、排便管理の改善に伴い服薬状況が向上した。血清K値は2ヶ月後の7月に4.5mEq/L、半年後の11月には4.1mEq/Lと安定した。腎機能指標も11月にはCr 2.5mg/dL(eGFR 20.2mL/min/1.73m2)、BUN 27.5mg/dLまで改善した。
【考察】 本症例の改善には、薬剤師による副作用マネジメントと、管理栄養士による食事療法の適正化が相乗的に寄与した。特に在宅現場での「透析食」と「保存期食」の混同を薬局側が察知し、多職種連携の中で適正化したことは、医学的アウトカムに直結したと推察される。薬局内外の多職種が連携し、生活環境に即した多角的な介入を行うことは、保存期CKD患者の腎予後保護に極めて有用である。

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