講演情報
[AR-03-A]薬局薬剤師の介入によりインスリン自己注射アドヒアランスが改善し、在宅糖尿病治療の適正化を継続フォローした1症例
上松 瑞代 ((株)スギ薬局 阪神調剤薬局 伊丹店)
【目的】インスリン自己注射アドヒアランス不良患者に対し、薬剤師が適切な指導を行い誤使用が是正され使用率が改善した。さらに低血糖リスク回避のため薬局薬剤師が処方医と連携し、継続的なフォローを行った症例を報告する。
【症例】90歳代男性。2型糖尿病、高血圧、便秘症、脂質異常症、前立腺肥大、てんかん、肺結核を有し、X年6月に在宅開始。患者は高齢者糖尿病診療ガイドライン2023のカテゴリーIに該当し、重症低血糖が危惧されるインスリンを使用していた。
【結果】在宅開始時の注射針残数からインスリンの使用率が50%未満と判明した。医師了承のもと朝投与へ変更し、ヘルパーの声かけ後約70%に向上した。血糖測定時の疼痛の訴えを機に手技を確認すると、穿刺器具を針露出状態で使用しており、薬剤師の説明後、疼痛は消失した。自己血糖測定が行えないことによるインスリン使用への抵抗感が解消され、使用率は約90%に改善した。HbA1cはX年6月8.5%から、X年12月5.8%へと低下した。目標下限値以下となり、医師はインスリンの中止を提案したが、患者は不安を示し継続となった。X+1年3月の低血糖(57mg/dL)後も中止には同意せず、減量にとどまった。その後、薬剤師が医師へ中止検討を依頼し、患者へ説明した結果、X+1年5月に患者は中止に同意した。X+1年8月のHbA1cは6.6%で中止を維持している。
【考察】本症例は、薬局薬剤師が注射針残数から使用率を把握し、患者の意向を確認したうえで説明した結果、アドヒアランス改善と測定器の適正使用につながった。さらに、HbA1c低下と低血糖リスクを注視し、インスリン中止の受容と低血糖回避に寄与した。HbA1cが目標下限値(7.0%)を下回った場合、減量・中止提案が必要である。その際は、患者の不安や要望を傾聴し、処方医と連携しながら、患者に寄り添った継続的フォローが求められる。
【症例】90歳代男性。2型糖尿病、高血圧、便秘症、脂質異常症、前立腺肥大、てんかん、肺結核を有し、X年6月に在宅開始。患者は高齢者糖尿病診療ガイドライン2023のカテゴリーIに該当し、重症低血糖が危惧されるインスリンを使用していた。
【結果】在宅開始時の注射針残数からインスリンの使用率が50%未満と判明した。医師了承のもと朝投与へ変更し、ヘルパーの声かけ後約70%に向上した。血糖測定時の疼痛の訴えを機に手技を確認すると、穿刺器具を針露出状態で使用しており、薬剤師の説明後、疼痛は消失した。自己血糖測定が行えないことによるインスリン使用への抵抗感が解消され、使用率は約90%に改善した。HbA1cはX年6月8.5%から、X年12月5.8%へと低下した。目標下限値以下となり、医師はインスリンの中止を提案したが、患者は不安を示し継続となった。X+1年3月の低血糖(57mg/dL)後も中止には同意せず、減量にとどまった。その後、薬剤師が医師へ中止検討を依頼し、患者へ説明した結果、X+1年5月に患者は中止に同意した。X+1年8月のHbA1cは6.6%で中止を維持している。
【考察】本症例は、薬局薬剤師が注射針残数から使用率を把握し、患者の意向を確認したうえで説明した結果、アドヒアランス改善と測定器の適正使用につながった。さらに、HbA1c低下と低血糖リスクを注視し、インスリン中止の受容と低血糖回避に寄与した。HbA1cが目標下限値(7.0%)を下回った場合、減量・中止提案が必要である。その際は、患者の不安や要望を傾聴し、処方医と連携しながら、患者に寄り添った継続的フォローが求められる。
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