講演情報
[AR-04-B]認知症患者における大腸がん発見への貢献 ~多職種連携SNSを活用した薬局薬剤師の関与~
西田 未散1, 清塚 千夏2 (1.アイングループ クラフト(株)さくら薬局 恵庭恵み野店, 2.教育研修部)
【目的】認知症患者の病状把握は困難であり、多職種連携が重要である。SNSを活用した多職種連携により、認知症患者の大腸がんの発見に至った事例を報告する。
【事例紹介】90代男性、アルツハイマー型認知症、高血圧、便秘症、要介護1、妻と2人暮らし。X年、記憶障害に加え、外出時の帰宅不能など見当識障害も強くなっていた。X+1年、訪問診療が開始されたことを機に医師からの依頼により薬局薬剤師(以下、薬剤師)の在宅訪問薬剤管理指導が開始となった。患者は失語や言語能力の低下により、自ら状態を伝えることが困難になっていた。さらに食行動変化による体重減少が著しく、薬剤師は生活環境を早急に見直す必要があると判断し、多職種SNS(LINE WORKS®)を使い患者の情報収集や病状管理を開始した。薬剤師は患者の食欲不振、徐脈、腹部を押さえる様子からドネペジルの副作用を疑い、医師に減量(10mg→5mg)の処方提案を行った。ドネペジル減量後、患者の食事量と体重の改善はみられたが、腹痛や嘔気は改善しなかった。X+2年、薬剤師の呼びかけにより家族を含めてカンファレンスを実施し、検査入院した結果、大腸がんが発見された。
【考察】認知症など言語表出が困難な患者には、多職種からの情報収集とそれに対する分析や課題解決が重要となる。在宅医療における多職種SNSの活用により、リアルタイムに情報共有・相談・意思決定をすることが可能となり、認知症患者の潜在的な病状の見落としを防ぎ、がんの発見に寄与できた。一方、本事例は単一症例であり、多職種SNS活用の有効性を一般化するためには、さらなる事例の蓄積が必要である。薬剤師が多職種連携の中核を担うことで、在宅医療における患者アウトカムの改善に貢献できる可能性が示唆された。
【倫理的配慮】本報告は患者家族により学術発表の同意を得ており、個人が特定されないよう情報の一部を修正している。
【事例紹介】90代男性、アルツハイマー型認知症、高血圧、便秘症、要介護1、妻と2人暮らし。X年、記憶障害に加え、外出時の帰宅不能など見当識障害も強くなっていた。X+1年、訪問診療が開始されたことを機に医師からの依頼により薬局薬剤師(以下、薬剤師)の在宅訪問薬剤管理指導が開始となった。患者は失語や言語能力の低下により、自ら状態を伝えることが困難になっていた。さらに食行動変化による体重減少が著しく、薬剤師は生活環境を早急に見直す必要があると判断し、多職種SNS(LINE WORKS®)を使い患者の情報収集や病状管理を開始した。薬剤師は患者の食欲不振、徐脈、腹部を押さえる様子からドネペジルの副作用を疑い、医師に減量(10mg→5mg)の処方提案を行った。ドネペジル減量後、患者の食事量と体重の改善はみられたが、腹痛や嘔気は改善しなかった。X+2年、薬剤師の呼びかけにより家族を含めてカンファレンスを実施し、検査入院した結果、大腸がんが発見された。
【考察】認知症など言語表出が困難な患者には、多職種からの情報収集とそれに対する分析や課題解決が重要となる。在宅医療における多職種SNSの活用により、リアルタイムに情報共有・相談・意思決定をすることが可能となり、認知症患者の潜在的な病状の見落としを防ぎ、がんの発見に寄与できた。一方、本事例は単一症例であり、多職種SNS活用の有効性を一般化するためには、さらなる事例の蓄積が必要である。薬剤師が多職種連携の中核を担うことで、在宅医療における患者アウトカムの改善に貢献できる可能性が示唆された。
【倫理的配慮】本報告は患者家族により学術発表の同意を得ており、個人が特定されないよう情報の一部を修正している。
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