講演情報
[AR-05-A]家族の情報から早期に認知機能低下を発見し薬剤師の立場から早期治療、服薬改善に介入できた1症例
宮野 美幸 ((株)タカラ薬局 タカラ薬局福大病院前)
【目的】認知症の早期発見・治療のため、薬剤師は認知機能低下にいち早く気付き、速やかにかかりつけ医や多職種と連携し、薬学的観点より薬物治療が適切に行われる環境を支援する必要がある。今回、家族からの情報をもとに認知機能低下を発見し、早期治療開始、服薬改善に繋げた1例を報告する。
【症例】80歳代男性。お薬手帳の紛失や、何度も残薬を持参するようになったため、妻へ生活状況の聞き取りを行った。妻より「カリウム吸着剤が大量に出てきた。本人は服薬を拒む。最近すぐに怒り大声で怒鳴る。ぼーっとすることが増え会話が減った。」との訴えがあったため、認知機能の低下を疑った。妻に物忘れ外来の受診勧奨を行い、また主治医へトレーシングレポート(以下TR)で現状報告し、物忘れ外来の受診となった。軽度アルツハイマー型認知症と診断され、ドネペジル塩酸塩が開始となった。カリウム吸着剤の服薬拒否の原因は風味であったため剤形変更を提案し、液剤から散剤へ変更となった。剤形変更と一包化の袋への貼り付けにより、コンプライアンス向上へ繋がった。結果、服薬アドヒアランスが向上し血清K値は5.6mEq/Lから4.7mEq/Lへ改善した。服用中のブロチゾラムは認知機能低下への影響を考慮し、代替薬を複数提案し、ラメルテオンへ変更となった。変更後も睡眠に変化がないことを家族へのフォローアップにて確認した。またケアマネジャーと連携し、デイサービス導入や補聴器装着へと繋がったことで、患者の単独の時間が減り、家でのコミュニケーションが増えたことを確認した。
【考察】薬局での気付きとTRによる提案が認知症の早期診断及び治療開始に繋がった。家族からの情報は早期介入するための重要な手がかりである。薬剤師が患者の生活背景や服薬状況から認知症の疑いに気付き、かかりつけ医や多職種と連携し、薬学的観点から継続的に支援することは、患者のQOL向上と認知症の進行抑制に極めて重要である。
【症例】80歳代男性。お薬手帳の紛失や、何度も残薬を持参するようになったため、妻へ生活状況の聞き取りを行った。妻より「カリウム吸着剤が大量に出てきた。本人は服薬を拒む。最近すぐに怒り大声で怒鳴る。ぼーっとすることが増え会話が減った。」との訴えがあったため、認知機能の低下を疑った。妻に物忘れ外来の受診勧奨を行い、また主治医へトレーシングレポート(以下TR)で現状報告し、物忘れ外来の受診となった。軽度アルツハイマー型認知症と診断され、ドネペジル塩酸塩が開始となった。カリウム吸着剤の服薬拒否の原因は風味であったため剤形変更を提案し、液剤から散剤へ変更となった。剤形変更と一包化の袋への貼り付けにより、コンプライアンス向上へ繋がった。結果、服薬アドヒアランスが向上し血清K値は5.6mEq/Lから4.7mEq/Lへ改善した。服用中のブロチゾラムは認知機能低下への影響を考慮し、代替薬を複数提案し、ラメルテオンへ変更となった。変更後も睡眠に変化がないことを家族へのフォローアップにて確認した。またケアマネジャーと連携し、デイサービス導入や補聴器装着へと繋がったことで、患者の単独の時間が減り、家でのコミュニケーションが増えたことを確認した。
【考察】薬局での気付きとTRによる提案が認知症の早期診断及び治療開始に繋がった。家族からの情報は早期介入するための重要な手がかりである。薬剤師が患者の生活背景や服薬状況から認知症の疑いに気付き、かかりつけ医や多職種と連携し、薬学的観点から継続的に支援することは、患者のQOL向上と認知症の進行抑制に極めて重要である。
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