講演情報

[AR-07-A]オピオイドによるせん妄既往から拒薬のあるがん患者のオキシコドン散の導入開始の成功例

野田 佳子1, 与那嶺 梨香1, 井上 千絵美1, 濱田 美樹1, 宮崎 恵1, 金原 健太2 (1.(株)フロンティア フロンティア薬局 滋賀医大店, 2.大阪支店)
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【目的】強オピオイドによるせん妄の既往は患者や家族に強い心理的抵抗感を与え、適切な疼痛管理の阻害因子となる。今回、腎機能や薬物動態学的特徴に基づいた薬剤選択、患者説明、および電話でのフォローアップ(TF)による介入で不安の払拭・安全な疼痛管理・副作用の回避に繋がった症例を報告する。
【症例】大腸がん治療中の70歳代男性患者。入浴・排便時の突出痛(NRS 6-7)に苦慮していた。過去にヒドロモルフォンでせん妄を発現・中止した既往があり医師からの強オピオイド再導入提案を拒否していた。
【結果】過去のせん妄は一時的な腎機能低下(eGFR:39.2-45.1 mL/min/1.73m2)に伴う代謝物の蓄積と神経毒性が誘因と推測。現在の腎機能は改善し、eGFRは54.8mL/min/1.73m2であった。 Day1持続痛はトラマドール・アセトアミノフェン配合錠4錠/日で十分管理されているため持続性製剤の変更は避け、代謝物活性が低く、服用調節可能なオキシコドン散2.5mgの頓用をトレーシングレポート(TR)で医師へ提案した。患者・家族へ「短時間で排泄され副作用が持続しにくい」特徴を説明し不安を払拭した。Day15にオキシコドン散2.5mgの頓用が処方開始。Day18、21、24にTFを実施した。入浴前と排便前の事前服用により突出痛はNRS 2-3へ改善。Day43その後も突出痛の管理は良好でせん妄や悪心等の有害事象なく経過した。
【考察】過去の副作用発現時の病態解析に基づき、現在の腎機能に適した薬剤と投与設計を提示したことが奏功し、客観的根拠に基づく説明で成功体験を構築できたことは、緩和ケアの前向きな受容に繋がったと考える。さらに、今回の症例からTFとTRを用いた多職種連携は、拒薬のあるがん疼痛患者の安全な支持療法導入と継続にも有用であると考える。

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