講演情報

[AR-08-B]在宅医療における薬剤師の往診同行およびオンライン診療同席の一例 ―薬学的介入とデジタルデバイド解消への取り組み―

後藤 正博1, 的場 弘2 (1.(株)レデイ薬局 レデイ薬局 土居田店, 2.調剤業務部)
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【目的】本報告では、通院困難な高齢患者に対する薬剤師の往診同行および臨時オンライン診療における患者宅での同席の事例を提示し、処方箋発行前の薬学的介入およびデジタルデバイド解消の観点における有用性を検討する。
【症例の概要】対象は、慢性心不全、不整脈、認知症等により多剤併用の90代女性患者。患者本人および70代介助者はICT機器の操作に不慣れであった。X年6月より薬剤師による往診同行を開始し、X+1年1月より臨時診察をオンライン診療へ切り替えた。臨時オンライン診療の際には薬剤師による受診支援・同席を行った。また、ICTツールを用いた多職種連携による服薬環境の整備を行った。
【結果】往診同行時、不整脈用剤の頓用過多による徐脈の兆候を察知し、医師に処方量の調整を提案することで適正使用に繋げた。また、介助者による抗不安剤等の誤投与発生時には臨時オンライン診療に患者宅で同席し、薬剤師が事前に聴取した情報を医師へ伝達し、処方日数(回数)の短縮を提案することで、過量投与を防止し、安全な薬物療法の継続を図った。薬剤師がICT機器の操作をサポートすることで、患者本人および介助者のみでは困難だったオンライン診療の円滑な実施が可能となった。さらに、ICTツールを介した訪問看護師との情報共有により、貼付剤の使用忘れも解消した。
【考察】往診同行およびオンライン診療の薬剤師同席による介入は、状況に応じた迅速な処方適正化に貢献できると考えられる。また、薬剤師が物理的に同席する「D to P with P(Doctor to Patient with Pharmacist)」モデルは、高齢患者のデジタルデバイド解消に寄与し、非対面診療の情報欠落を補完する上で有用であることが示唆される。今後は、本モデルを他事例へ展開する際の介入基準の明確化が課題である。

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