講演情報

[基調講演]マイナンバーカードの広がりと医療DXのこれから

三浦 明 (厚生労働省 政策統括官(情報政策担当))
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我が国では、医療DXを進めるために工程表を作成し、その基盤となる保険証とマイナンバーカードの一体化を進めるとともに、全国医療情報プラットフォームを構築し、医療機関・薬局、そして患者本人が医療情報を共有するための取組を進めてきた。この取組を実現するために必要な法律改正を行うなど、システム面のみならず制度面での準備が行われてきた。この構想では、これまで実装されてきた特定健診結果や処方・調剤情報に加え、既往症やアレルギー情報、感染症情報、検査値などが、医療機関間で共有できるようになる。またこれらの情報は、患者自身も同様の情報の閲覧が可能となることに加えて、本人の同意の下、マイナポータルAPIを通じてPHRに登録することが可能となり、PHRの在り方にも大きな影響を与えることになる。本年は、プラットフォームの社会実装に向けた大きな一歩を踏み出すタイミングであり、医療職にとって医療・調剤の在り方を見直す機会となる。併せて、公費負担医療受給者証のマイナンバーカードの一体化など患者の利便向上に向けた取組みも大きく進んできている。
一方、マイナンバーカードは、2016年の交付開始から10年が過ぎ、交付実績は1億枚を超えた。デジタル空間上で確実な本人確認が可能であるという利点を生かして、行政手続における本人確認から、医療や教育、市民サービスなどの準公共分野、ひいては銀行口座開設や携帯電話の契約、アルコール販売などにおける年齢確認など、国民生活の利便向上に向けてた利用シーン拡大が着実に進んでいる。昨年開始したiPhone搭載のサービス利用者は800万人を超えており、マイナンバーカードを持ち歩くのが当たり前の社会がすぐそこに迫っている。社会全体の基盤として発展を続けるマイナンバーカード関連サービスは、市民生活のデジタル化を着実に後押ししており、これが、医療関係者が接する患者の意識の変化をもたらしていくことが予想される。
本セッションでは、医療関係者が触れる機会が少ないマイナンバー関連サービスの現状や広がりについて紹介した上で、これに呼応する形で発展している医療DXの取組みの現状と今後の見通しについて解説し、デジタル時代の医療の在り方を考える一助となることを期待している。


【学歴】 平成 4年3月 東京大学法学部卒業
【略歴】
平成4年 4月 厚生省 大臣官房 人事課
   4年 4月 〃   保健医療局 企画課(現 健康局 総務課)
   5年 7月 〃   併:精神保健課(現 障害保健福祉部 精神保健福祉課)
   6年 7月 〃   大臣官房 国際課 国際機関係
   7年 7月 〃   老人保健福祉局(現 老健局)老人保健課 企画係長
   8年 7月 〃   年金局 年金課 企画法令第2係長
   11年 7月 〃   課長補佐
   12年 7月 労働省 労働基準局 安全衛生部 計画課 課長補佐
  (13年 1月 厚生労働省設立)
   14年 8月 厚生労働省 医政局 医事課 課長補佐
   15年 4月 〃     大臣官房 国際課 課長補佐
   15年 6月 日本貿易振興会 本部事務統括部付(ジェトロ・ニューヨーク・センター勤務)
  (15年 10月 独立行政法人 日本貿易振興機構設立)
   18年 9月 厚生労働省 保険局 医療課 課長補佐
   20年 4月 〃     大臣官房 会計課 課長補佐
   21年 4月 〃     保険局 総務課 社会保険審査調整室長
   21年 10月 〃     大臣官房 人事課 企画官
  (併:内閣府本府 行政刷新会議事務局 企画官)
   23年 8月 桑名市 副市長
   25年 4月 厚生労働省 大臣官房 総務課 企画官(併:行政改革推進室)
   27年 10月 〃    保険局 医療課 保険医療企画調査室長
   28年 6月 〃    老健局 振興課長(現 認知症施策・地域介護推進課)
   29年 8月 〃    医政局 経済課長(現 医薬産業振興・医療情報企画課)
令和元年 7月 〃    情報化担当参事官
   3年 4月 内閣官房 新型コロナウイルス等感染症対策推進室 参事官
   4年 7月 国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 理事
   6年 7月 デジタル庁国民向けサービスグループ 次長/審議官
   7年 7月 デジタル庁国民向けサービスグループ 統括官
   8年 8月 厚生労働省 政策統括官(情報政策担当)

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