講演情報
[LS2-4]本邦で唯一の適応を持つレキサルティ~対象症例と臨床的価値を踏まえた薬剤師の関わり~
中村 祐 (香川大学医学部 精神神経医学講座 教授)

認知症に伴う行動・心理症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia:BPSD)に対しては、非薬物的介入が第一選択とされることが国際的な標準であり、日本においても「新オレンジプラン」においてその重要性が強調されている。米国では、BPSDに対して非定型抗精神病薬が適応外使用として広く用いられていたが、2005年4月11日、米国食品医薬品局(FDA)は治験データに基づき「FDA Talk Paper」を発出し、抗精神病薬使用に伴うリスクへの注意喚起を行った。
このような背景を受け、日本ではBPSDに対する抗精神病薬の安全性を検証する目的で、大規模前向き研究であるJ-CATIA(Japan Consortium for Anti-psychotics Treatment in Alzheimer’s Disease)研究が実施された。同研究では、抗精神病薬投与による明確な死亡リスクの上昇は認められなかったものの、投与初期における慎重な観察の必要性や、認知症患者における主要死因への配慮の重要性が示された。
2018年より、日本人アルツハイマー型認知症患者を対象に、アジテーション症状に対するブレクスピプラゾールの有効性および安全性を検討する治験が開始され、2024年には「アルツハイマー型認知症に伴う焦燥感、易刺激性、興奮に起因する過活動または攻撃的言動」という新たな適応症が追加された。これにより、BPSDの一部症状に対する薬物療法の選択肢が拡充された。
本講演では、アジテーションの定義および発生機序にも言及し、病態理解に基づいた対応策を紹介する。また、高齢者に対する薬物療法においては、加齢に伴う薬物代謝・排泄機能の低下を考慮した導入、服薬コンプライアンスを考慮した服薬の簡素化、副作用や多剤併用による相互作用への注意が求められる。
さらに、J-CATIA研究の経緯と成果、ならびにブレクスピプラゾールの治験結果を詳述するとともに、2025年に改訂された、最新のエビデンスおよびエキスパートコンセンサスを反映した「かかりつけ医・認知症サポート医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン(第3版)」の改定ポイントについても解説する。その中で、ブレクスピプラゾールの位置づけ、適応症例、ならびに安全な使用における臨床的留意点について概説する。
【略歴】
1986年 大阪大学 医学部卒
2001年6~12月 スウェーデンカロリンスカ研究所老年医学講座客員教授,奈良県立医科大学など
2005年 7月 香川大学 医学部 精神神経医学講座 教授
2011年10月 香川県認知症疾患医療センター(大川保健医療圏域)センター長
その他、精神保健指定医,臨床心理士,日本認知症ケア学会理事,日本老年精神医学会理事,「認知症の人と家族の会」香川県支部世話人(代議員)など
アルツハイマー型認知症の生化学的な病態の解明の研究を行って来るとともに,アルツハイマー型認知症の治療薬の開発に長年にわたり関与
新規のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤やメマンチンの開発に初期段階から関与
このような背景を受け、日本ではBPSDに対する抗精神病薬の安全性を検証する目的で、大規模前向き研究であるJ-CATIA(Japan Consortium for Anti-psychotics Treatment in Alzheimer’s Disease)研究が実施された。同研究では、抗精神病薬投与による明確な死亡リスクの上昇は認められなかったものの、投与初期における慎重な観察の必要性や、認知症患者における主要死因への配慮の重要性が示された。
2018年より、日本人アルツハイマー型認知症患者を対象に、アジテーション症状に対するブレクスピプラゾールの有効性および安全性を検討する治験が開始され、2024年には「アルツハイマー型認知症に伴う焦燥感、易刺激性、興奮に起因する過活動または攻撃的言動」という新たな適応症が追加された。これにより、BPSDの一部症状に対する薬物療法の選択肢が拡充された。
本講演では、アジテーションの定義および発生機序にも言及し、病態理解に基づいた対応策を紹介する。また、高齢者に対する薬物療法においては、加齢に伴う薬物代謝・排泄機能の低下を考慮した導入、服薬コンプライアンスを考慮した服薬の簡素化、副作用や多剤併用による相互作用への注意が求められる。
さらに、J-CATIA研究の経緯と成果、ならびにブレクスピプラゾールの治験結果を詳述するとともに、2025年に改訂された、最新のエビデンスおよびエキスパートコンセンサスを反映した「かかりつけ医・認知症サポート医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン(第3版)」の改定ポイントについても解説する。その中で、ブレクスピプラゾールの位置づけ、適応症例、ならびに安全な使用における臨床的留意点について概説する。
【略歴】
1986年 大阪大学 医学部卒
2001年6~12月 スウェーデンカロリンスカ研究所老年医学講座客員教授,奈良県立医科大学など
2005年 7月 香川大学 医学部 精神神経医学講座 教授
2011年10月 香川県認知症疾患医療センター(大川保健医療圏域)センター長
その他、精神保健指定医,臨床心理士,日本認知症ケア学会理事,日本老年精神医学会理事,「認知症の人と家族の会」香川県支部世話人(代議員)など
アルツハイマー型認知症の生化学的な病態の解明の研究を行って来るとともに,アルツハイマー型認知症の治療薬の開発に長年にわたり関与
新規のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤やメマンチンの開発に初期段階から関与
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