講演情報

[O-4-04]マイナンバーカードを用いた医療情報閲覧を契機として、重複投薬・相互作用等が発見された事例と薬剤師が行った対応事例の収集

滝澤 一輝1, 米田 朋美2, 田井 利之3, 高橋 佑季4, 平野 徹5, 福田 由佳6 (1.(株)アカカベ アカカベ薬局 交野店, 2.大阪天満宮店, 3.泉大津昭和町店, 4.茄子作店, 5.肥後橋店, 6.寝屋川池田店)
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【目的】マイナンバーカードの健康保険証利用により、薬剤師はリアルタイムで患者の薬剤情報や特定健診情報を閲覧可能となった。本研究では、医療情報閲覧を契機に発見された重複投薬や薬物相互作用等の事例と、薬剤師による介入内容を分析することで、その有用性を検証する。あわせて、本システムの普及に伴う薬局業務の変化と今後の課題を考察する。
【方法】2025年9月初旬から12月初旬までの3か月間、症例集積研究を実施した。Google Formsを用いて収集し、性別・年代・症例分類・薬剤師の対応内容・介入結果・問題薬剤および関連検査値等の詳細を集計・分析した。
【結果】対象症例は10件で性差はなく、20~50代が8件、60代以上が2件であった。症例の内訳は、薬物相互作用4件、薬剤重複3件、腎機能に基づく調節2件、その他1件であった。薬剤師の対応は疑義照会7件、確認後そのまま投薬3件であった。介入後の結果は、処方削除3件、薬剤変更3件、用法・用量変更1件、処方通り投薬3件であった。処方削除は主に重複投薬症例で認められた。薬剤変更は併用薬との相互作用回避、定期薬反映漏れへの対応および処方適正化を目的として行われた。用法・用量変更は透析患者への抗生剤減量であった。処方通り投薬となった症例では、患者の服薬状況や状態を確認した上で継続投与が妥当と判断された。
【考察】医療情報閲覧により把握した情報を基に、疑義照会による処方変更だけでなく、処方内容の妥当性を評価した上で投薬継続を判断した症例も認められた。このことから、医療情報閲覧は問題点の発見のみならず、薬剤師の薬学的判断を支援する役割を有すると考えられる。また、従来のお薬手帳や患者申告による確認業務に加え、処方歴や検査値などの医療情報を活用した評価の重要性が高まっている可能性が示唆された。今後は、取得した情報を適切に解釈し、介入の要否を判断できる体制整備や人材育成が課題である。

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