講演情報
[O-4-10]トラマドール/アセトアミノフェン配合錠による消化性潰瘍関連シグナル:JADERを用いた不均衡解析
根本 真吾 ((株)アイセイ薬局 センター南店)
【目的】トラマドールは中等度疼痛に対する治療薬として、特に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で効果不十分または使用困難な患者において使用機会が増加している。一方、消化性潰瘍関連有害事象(PUE)との関連が指摘されている。しかし、日本人を対象とした研究は限られている。本研究では医薬品副作用データベース(JADER)を用い、トラマドール及びトラマドール/アセトアミノフェン(トラムセット®以下、トアラセット)におけるPUE発現傾向を解析し、安全性上の課題を明らかにすることを目的とする。
【方法】トラマドール等が被疑薬として登録された20歳代以上の症例を対象とした(期間:2004年4月~2025年12月)。PUEはMedDRA標準検索式を参考に26の基本語(26PTs)を選定した。不均衡解析により報告オッズ比(ROR)等を評価した。層別解析として年齢、性別、併用薬(ワルファリン等)、慢性腎臓病及び消化器疾患既往の有無を考慮した。
【結果】解析対象は、投与経路が経口薬、20歳以上、被疑薬、重複症例除外後の有害事象報告数703,723件であった。26PTs報告数は9,071件、胃潰瘍PT報告数は1,205件であった。26PTsの解析では、トラマドール単剤でシグナルは認められなかったが、トアラセットではROR 1.49(95%CI 1.15-1.93)でシグナルが認められた。胃潰瘍に限定した解析でも、トアラセットでシグナルが認められた(ROR 4.62、95%CI 3.08-6.94)。層別解析では、胃潰瘍において男女ともにシグナルが認められ、女性で点推定値が高かった。一方、他の要因において一貫した増強傾向は確認できなかった。
【考察】本研究により、トアラセットでは明確なシグナルが観察された。特に胃潰瘍においてシグナル強度は強く、女性でより強い関連が観察されたことから、これらの対象におけるモニタリング強化の必要性が示唆された。ただし、本結果は仮説生成的であり、因果関係の評価にはコホート研究等による検証が必要である。
【方法】トラマドール等が被疑薬として登録された20歳代以上の症例を対象とした(期間:2004年4月~2025年12月)。PUEはMedDRA標準検索式を参考に26の基本語(26PTs)を選定した。不均衡解析により報告オッズ比(ROR)等を評価した。層別解析として年齢、性別、併用薬(ワルファリン等)、慢性腎臓病及び消化器疾患既往の有無を考慮した。
【結果】解析対象は、投与経路が経口薬、20歳以上、被疑薬、重複症例除外後の有害事象報告数703,723件であった。26PTs報告数は9,071件、胃潰瘍PT報告数は1,205件であった。26PTsの解析では、トラマドール単剤でシグナルは認められなかったが、トアラセットではROR 1.49(95%CI 1.15-1.93)でシグナルが認められた。胃潰瘍に限定した解析でも、トアラセットでシグナルが認められた(ROR 4.62、95%CI 3.08-6.94)。層別解析では、胃潰瘍において男女ともにシグナルが認められ、女性で点推定値が高かった。一方、他の要因において一貫した増強傾向は確認できなかった。
【考察】本研究により、トアラセットでは明確なシグナルが観察された。特に胃潰瘍においてシグナル強度は強く、女性でより強い関連が観察されたことから、これらの対象におけるモニタリング強化の必要性が示唆された。ただし、本結果は仮説生成的であり、因果関係の評価にはコホート研究等による検証が必要である。
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