講演情報
[O-4-11]S-1+ドセタキセル併用療法中の口内炎に対する薬局薬剤師の介入が患者 QOL 向上に貢献した一例
藤田 絢子1, 正野 隆2, 永野 悠馬3, 前田 守3, 月岡 良太3, 長谷川 佳孝3, 大石 美也3 (1.アイングループ (株)アイン中央 アイン薬局 神栖店, 2.若里店, 3.(株)アインホールディングス)
【目的】抗がん剤関連有害事象は患者QOLを低下させる要因となる。特に口内炎は摂食困難につながり、治療継続を困難にする可能性がある。本報告では、口内炎に対する薬学的介入が患者QOL向上に貢献した症例を通じて、薬局薬剤師の役割について考察する。
【症例】胃がん術後化学療法としてS-1+ドセタキセル併用療法を受ける60歳代男性患者が、Day1にS-1(120mg/日)が処方され、Day4に服薬を開始した。Day8の服薬フォローアップ(FU)時は倦怠感のみであったが、Day11に下痢と悪心が出現し、食事指導(香辛料・脂肪の制限、少量多食)を実施した。Day25に2コース目(100mg/日)が院内処方され、処方医から下痢と口内炎への継続的フォローの必要性を情報共有された。Day31に口内炎症状悪化で緊急受診し、混合含嗽薬(アロプリノール、リドカイン、アルギン酸ナトリウム)、レバミピド錠、半夏瀉心湯が処方された。Day33に摂食拒否感が強まり、含嗽薬を食事15分前に口腔内保持する方法を指導した。Day40の服薬FU時に含嗽薬が切れたことを聴取したが、次回受診まで間隔があったため、処方医に情報共有のうえで半夏瀉心湯を湯に溶かして口腔内保持する方法を指導した。Day46にデキサメタゾン口腔用軟膏が処方され、S-1は休薬となったが、Day60に80mg/日に減量して3コース目を再開した。その後も同用法を継続し、Day123の6コース目でも口内炎症状が抑制されていることを確認した。
【考察】本症例では、薬局薬剤師が医師と情報共有のうえ、内服処方された半夏瀉心湯を口腔内保持服用に転用したことで、化学療法に伴う口内炎症状を軽減し、治療継続に貢献できた。生薬成分によりプロスタグランジンE2の産生を抑制して痛みを軽減し、細菌増殖抑制効果により口内炎症状の軽減に寄与したと考えられる。受診勧奨は重要であるが、既存薬の特性を活かした対策を指導することも薬局薬剤師の重要な役割と考える。
【症例】胃がん術後化学療法としてS-1+ドセタキセル併用療法を受ける60歳代男性患者が、Day1にS-1(120mg/日)が処方され、Day4に服薬を開始した。Day8の服薬フォローアップ(FU)時は倦怠感のみであったが、Day11に下痢と悪心が出現し、食事指導(香辛料・脂肪の制限、少量多食)を実施した。Day25に2コース目(100mg/日)が院内処方され、処方医から下痢と口内炎への継続的フォローの必要性を情報共有された。Day31に口内炎症状悪化で緊急受診し、混合含嗽薬(アロプリノール、リドカイン、アルギン酸ナトリウム)、レバミピド錠、半夏瀉心湯が処方された。Day33に摂食拒否感が強まり、含嗽薬を食事15分前に口腔内保持する方法を指導した。Day40の服薬FU時に含嗽薬が切れたことを聴取したが、次回受診まで間隔があったため、処方医に情報共有のうえで半夏瀉心湯を湯に溶かして口腔内保持する方法を指導した。Day46にデキサメタゾン口腔用軟膏が処方され、S-1は休薬となったが、Day60に80mg/日に減量して3コース目を再開した。その後も同用法を継続し、Day123の6コース目でも口内炎症状が抑制されていることを確認した。
【考察】本症例では、薬局薬剤師が医師と情報共有のうえ、内服処方された半夏瀉心湯を口腔内保持服用に転用したことで、化学療法に伴う口内炎症状を軽減し、治療継続に貢献できた。生薬成分によりプロスタグランジンE2の産生を抑制して痛みを軽減し、細菌増殖抑制効果により口内炎症状の軽減に寄与したと考えられる。受診勧奨は重要であるが、既存薬の特性を活かした対策を指導することも薬局薬剤師の重要な役割と考える。
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