講演情報

[O-4-12]更年期世代女性における手指症状のQOLへのインパクト:地域薬局来局者を対象とした横断調査

菅原 淳1, 土方 保和2, 柳瀬 圭一3, 丸谷 梨恵子3, 若松 友香4, 橋本 朋実5, 福原 俊一2 (1.(株)なの花北海道 道南エリア事業部, 2.京都大学大学院 医学研究科 地域医療システム学講座 臨床疫学グループ, 3.事業部, 4.岩見沢9条店, 5.登別桜木店)
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【目的】近年女性の社会進出が進み、更年期症状による生活や就労への影響が課題である。更年期症状の一つに手指の関節症状があるが、治療法は確立されていない。薬局薬剤師は患者の全身状態や生活背景を把握しやすく、手指症状への対応において重要な役割を担いうる。本研究では、薬局薬剤師による対応の基礎資料として来局者の手指症状がQuality of Life(QOL)に及ぼすインパクト、ならびに高インパクト群の特徴と治療状況を調査した。
【方法】(株)なの花北海道16薬局に2025年7月に来局した45歳以上の女性に手指の痛みやこわばりの有無を調査し、有訴者を対象に電子調査を行った。痛みの程度(NRS)、機能障害(Quick DASH)、およびQOL(QDIS-7)を評価した。QDIS-7で50点以上を高インパクトと定義し、高インパクト群と低インパクト群の治療内容や背景情報の差の点推定値と95%信頼区間を算出した。また有訴部位別のQDIS-7得点の分布を記述した。
【結果】声がけを行った来局者367人のうち、手指症状の有訴者は167人(46%)であり、調査には68人が参加した。年齢は中央値58歳(IQR 52-63)であった。NRSは中央値3(IQR 1-5)で、4以上は25人(37%)であった。Quick DASHは中央値11(IQR 6-23)で、20以上は20人(29%)であった。QDIS-7は平均48.5(SD6.4)で、高インパクト群は15人(27%)、そのうち9人(60%)が無治療であった。高インパクト群には第一関節の有訴者が多かった(群間差35%[95%CI 9.6-60.4])。全体でも第一関節の有訴者が多く(30人[55%])、QDIS-7値も第二関節より悪い傾向だった(50.6 [SD6.9] 対 49.6 [SD6.9])。
【考察】来局者には手指症状の有訴者が多く、3割が中等度以上の痛みや機能障害を認めた。QOLへのインパクトが大きい症例も存在し、その多くは未治療であった。薬局における手指症状のアセスメントや受診勧奨の重要性が示唆され、今後より大規模調査や対応方法の検討が求められる。

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