講演情報

[O-7-05]大規模言語モデル(LLM)を用いた高齢多剤併用患者に対する減薬スクリーニングの実用性

森田 恭輔 ((株)共栄堂)
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【目的】高齢者のポリファーマシーは有害事象や服薬アドヒアランス低下を招くが、臨床現場の多忙さや経験不足が介入の障壁となっている。本研究では、生成AI(NotebookLM)による処方スクリーニングが、1年目薬剤師による具体的な減薬提案の支援ツールとして有効か検証した。
【方法】2026年2月9日から22日に来局した65歳以上の患者410人のうち、併用薬を含む内服薬を6種類以上服用する79症例を対象とした。匿名化した上で処方内容をNotebookLMに読み込ませ、「高齢者の医薬品適正使用の指針」に基づき減薬候補を抽出。その結果を参考に1年目薬剤師が既往歴やADL等の患者背景に照らして臨床的妥当性を精査し、提案の可否を評価した。併せて、抽出された薬剤を薬効群別に分類・集計した。
【結果】生成AIの解析結果と患者背景を照らし合わせ、1年目薬剤師が自ら妥当性を判断して患者へ減薬提案を行った事例が2例あった。うち1例は患者の了承を得て医師への提案に至った。全データの集計・解析の結果、減薬提案の可能性はベンゾジアゼピン系受容体作動薬が最も多く、次いで消化器症状に対する漫然投与が疑われる薬剤であった。
【考察】生成AIによる網羅的スクリーニングと薬剤師の臨床知見を組み合わせる手法は、根拠に基づいた安全な薬物療法(EBM)の提供に有用である。特に介入事例がポリファーマシーの典型例と合致したことは、生成AIが判断の客観的裏付けとなり、経験の浅い若手薬剤師が自信を持って介入するための有効な支援ツールになり得ることを示唆している。今後は生成AI特有の誤情報のリスクを考慮しつつ、効率的な運用体制を構築することがポリファーマシー解消の鍵となる。

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