講演情報

[O-7-07]チモロール含有徐放性コンタクトデバイスの開発と眼内薬物移行性の評価

浦野 蒼太1, 梅田 一樹1, 揚原 千琳1, 小早川 信一郎2, 松永 透3, 檜野 栞3, 大竹 裕子1, 長井 紀章1 (1.近畿大学薬学部, 2.日本医科大学武蔵小杉病院, 3.(株)シード)
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【目的】眼領域において効果的な薬物療法を提供するためには、持続的な薬物供給が重要である。本研究では緑内障治療に資するべく、緑内障治療薬チモロールマレイン酸(TM)を封入したコンタクトレンズ(CL)デバイスを開発するとともに、その薬物放出挙動と持続性について検討した。
【方法】CL素材としてnon-ion、anion、cation型を選択した。CLへの薬物封入は0.5% TM溶液に各CLを浸漬後、オートクレーブ処理(121℃,30分)することで行い、得られた薬物封入CLをTM@CLと定義した。CLからの薬物放出挙動はCLをリン酸緩衝液へ浸し、24時間経時的に緩衝液を採取し、緩衝液中に移行した薬物量をHPLCにて測定することで確認した。また薬物の眼内移行性評価には家兎を用いた(動物実験承認番号:KAPS-2025-004)。
【結果】組成の異なるCL間でのTM封入量を比較したところ、anion製CL へのTM封入量は、それぞれcation製およびnon-ion製の3.3倍、2.0倍であった。また、TM放出について検討したところ、TM放出量はanion > non-ion > cationの順であり、anion製CLのそれはcation製とnon-ion製に比べ有意に高値であった。さらに、眼内への薬物移行性についても検討したところ、CL中薬物含有量や放出量、眼内への移行性と類似した結果を示し、anion製CLで最も高値であった。加えて、CL装着による充血や角膜上皮障害は認められなかった。
【結論】TMをanion素材からなるCLデバイスへ封入することで、徐放性に優れたTM@CLの作成に成功した。本CLの適用は、今後の新たな緑内障療法確立に繋がる可能性を秘めており、眼疾患療法の研究において有用な知見である。

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