講演情報
[O-7-17]薬局での非侵襲的な血管状態評価の臨床的意義とセルフメディケーション支援の可能性
出石 恭久1, 吉井 圭佑2,3, 田坂 祐一4, 松本 かおり2, 島田 憲一2,3, 北村 佳久1 (1.就実大学 薬学部 薬物治療学研究室, 2.附属薬局, 3.医療薬学研究室, 4.臨床薬学研究室)
【目的】高血圧患者の心血管イベント予防には、血圧値のみならず動脈硬化の評価も重要である.AVI(arterial velocity pulse index)とAPI(arterial pressure volume index)は、それぞれ中心動脈と末梢動脈の血管硬化度を非侵襲的に評価する血管指標であるが、各指標が反映する血管病態や血圧コントロールとの関連は十分に検討されていない.本研究では、AVIとAPIの規定因子を比較するとともに、降圧薬服用時の血圧コントロールとの関連を解析し、薬局での測定意義を考察することを目的とした.
【方法】2023年8月~2024年1月に就実大学薬学部附属薬局に来局した成人119名を対象に単施設横断研究を実施した.対象者を正常血圧群、降圧薬服用中の降圧管理良好群、および不良群の3群に分類した.APIとAVIは、オシロメトリック装置で測定し、多重線形回帰分析により独立関連因子を検討し、さらに血圧コントロールとの関連を評価した.
【結果】多変量解析の結果、APIは脈圧のみと独立して関連した(標準化β=0.89、P<0.01).一方、AVIは年齢(標準化β=0.45、P<0.01)および収縮期血圧(標準化β=0.55、P<0.01)と独立して関連した.APIは降圧管理不良群で有意に高値を示し、その差は年齢調整後も維持された.一方、AVIは降圧管理良好群と不良群のいずれも正常血圧群より高値を示したが、両群間に差は認められず、年齢調整後には全体の群間差は消失した.
【考察】APIは血圧変動に伴う末梢動脈への負担を、AVIは加齢を背景とした中心動脈の硬化を反映する可能性が示唆された.両指標は異なる血管病態を捉えることから、両指標の併用により血圧値のみでは把握できない血管状態を多面的に評価し、高血圧患者の血管状態の把握を補完する可能性がある.本研究は薬局での非侵襲的な血管状態評価の新たな可能性を示すものであり、セルフメディケーション支援を推進する薬局機能の発展に寄与することが期待される.
【方法】2023年8月~2024年1月に就実大学薬学部附属薬局に来局した成人119名を対象に単施設横断研究を実施した.対象者を正常血圧群、降圧薬服用中の降圧管理良好群、および不良群の3群に分類した.APIとAVIは、オシロメトリック装置で測定し、多重線形回帰分析により独立関連因子を検討し、さらに血圧コントロールとの関連を評価した.
【結果】多変量解析の結果、APIは脈圧のみと独立して関連した(標準化β=0.89、P<0.01).一方、AVIは年齢(標準化β=0.45、P<0.01)および収縮期血圧(標準化β=0.55、P<0.01)と独立して関連した.APIは降圧管理不良群で有意に高値を示し、その差は年齢調整後も維持された.一方、AVIは降圧管理良好群と不良群のいずれも正常血圧群より高値を示したが、両群間に差は認められず、年齢調整後には全体の群間差は消失した.
【考察】APIは血圧変動に伴う末梢動脈への負担を、AVIは加齢を背景とした中心動脈の硬化を反映する可能性が示唆された.両指標は異なる血管病態を捉えることから、両指標の併用により血圧値のみでは把握できない血管状態を多面的に評価し、高血圧患者の血管状態の把握を補完する可能性がある.本研究は薬局での非侵襲的な血管状態評価の新たな可能性を示すものであり、セルフメディケーション支援を推進する薬局機能の発展に寄与することが期待される.
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン
