講演情報

[P-023-B]トラスツズマブ投与患者における継続的な電話フォローアップと病薬連携により心機能低下の早期評価につながった症例

小原 将太 ((株)スギ薬局 関西第二営業部 兵庫圏ブロック 阪神調剤薬局神大店)
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【目的】トラスツズマブは代表的な有害事象として心機能障害が知られている。今回、心疾患既往を有するトラスツズマブ投与患者に対し、薬局薬剤師による継続的な電話フォローアップを実施し、症状変化の早期把握および病院薬剤師との連携により、心機能低下の早期評価につながった症例を報告する。
【症例・経過】70歳代男性。HER2陽性胃食道接合部がん(肝転移)Stage4に対しSOX+トラスツズマブ併用療法を開始した。既往歴に心筋梗塞、洞不全症候群、高血圧を有し、心機能障害の高リスク患者と判断したため、薬局薬剤師が定期的な電話フォローアップを実施した。1、2コース目では問題を認めなかったが、3コース目Day9(土曜日)に「これまでで一番しんどい (倦怠感Grade 3)」「食事量がさらに減った(食欲不振Grade 3)」「両下肢浮腫の新規出現」を聴取した。患者背景および症状の経過からトラスツズマブによる心機能低下を疑い、病院への連絡を指導するとともに、トレーシングレポートで情報提供した。Day9は休日対応で経過観察指示となったが、早期情報共有が必要と判断し、Day11に病院薬剤師へ直接連絡を行った。
【結果】Day13に循環器科の診察および主治医診察が実施され、心エコー検査にてEF低下(50%→36%)を認めたため、SOX+トラスツズマブ併用療法は中止となった。その後のCT評価では腫瘍縮小を認めず、治療継続リスクも考慮され化学療法終了となった。
【考察】本症例では、薬局薬剤師による継続的な電話フォローアップにより症状変化を把握し、病院薬剤師との連携を通じて心機能低下の早期評価につながったと考えられる。また、トレーシングレポート送付のみでなく、病院薬剤師へ直接連絡し主治医への情報共有を依頼した。こうした対応は、日頃から病院薬剤師との連携体制を構築していたことで実施しやすかったと考えられ、外来化学療法における病薬連携の重要性が示唆された。

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