講演情報

[P-027-C]複数医療機関を受診する慢性心不全患者に、心不全療養指導士である薬局薬剤師指導の下、継続的なフォローアップを実施した症例

橋本 まどか1, 伊藤 明日香1, 深澤 友美1, 緒方 直美2 (1.アイングループ クラフト(株)さくら薬局藤が丘店, 2.クラフト(株))
PDFダウンロードPDFダウンロード
【目的】複数医療機関にて入退院を繰り返す心不全患者に、心不全療養指導士である薬局薬剤師(以下、薬剤師)が病院と連携し継続的にフォローアップを実施した症例について報告する。
【介入及び結果】
患者情報:70歳代男性、心房細動、中等度~重度の機能性僧帽弁閉鎖不全症、腎障害
X-8年以前より心房細動既往と心機能低下による浮腫、X-6年肺静脈隔離術施行、X-5年ペースメーカー導入、X年埋込み型除細動留置。同年A病院循環器内科入院下でアミオダロン錠開始後より介入開始。多剤併用と頻回の処方変更により薬剤管理に不安があるが待ち時間を理由に一包化を拒否。X年10月僧帽弁閉鎖不全症に対し、B病院循環器内科にて経皮的僧帽弁接合不全修復術施行。B病院退院時サマリで、入院中浮腫のコントロールに難渋したこと、今後はA病院にて加療予定である旨を確認。収縮不全による体重・浮腫・低拍出に着目したフォローアップを行い、家庭での経過も併せA・B両病院に情報提供した。患者に状態を数値として理解しやすいBNPモニタリングを提案し、アドヒアランス維持の重要性について指導した。その成果あり一包化開始となり、引き続き残薬と用法調整を実施。また心不全療養指導士としてやNIHA評価、運動耐容能評価による生活運動強度ついて指導。その結果、病識の向上と内服アドヒアランス改善がみられ、退院後453pg/mLから一時1600pg/mLまで上昇したBNP値は650pg/mLまで改善し、当初心機能低下で導入できなかった心臓リハビリテーションをC病院にて開始できた。
【考察】複数医療機関に入退院を繰り返す心不全患者に対し、心不全療養指導士である薬局薬剤師の積極的なフォローアップの介入により、退院直後に再増悪リスクが高まるvulnerable phaseを回避し再入院なく心臓リハビリテーションへ繋げることができた。心不全の専門的知識を持つ薬局薬剤師が、地域連携の橋渡しに重要な役割を担うことが今後期待される。

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン