講演情報
[P-034-A]医療不信・人間不信を有する高齢患者に対し、かかりつけ薬剤師が信頼関係を基盤に支援につなげた一症例
高添 倫子1, 多田 貴彦2 (1.(株)なの花九州 永冨調剤薬局 敷戸団地店, 2.(株)なの花九州 永冨調剤薬局 市浜店)
【背景】医療不信や人間不信を背景に、必要な医療・介護サービスの導入や継続が困難な高齢患者では、患者との信頼関係を有する医療職が支援継続の重要な役割を担う可能性がある。本症例では、かかりつけ薬剤師が長期的に構築した信頼関係を基盤に、多職種による支援体制につなげた経過を報告する。
【症例】70代男性。独居、生活保護受給中。既往に胃がん、慢性心不全、高血圧、アルコール依存症、パニック障害を有していた。家族とは離婚後に関係が途絶えていた。患者は20XX年より当薬局のかかりつけ患者であった。家庭内暴力や金銭トラブル、離婚を経験し、パニック障害の悪化に伴い薬局へ「死にたい」「殺したい」などの電話を繰り返していた。医療不信や人間不信が強く、地域包括支援センターを含む関係職種の間で支援困難事例として認識されていた。一方で薬剤師や薬局職員には心を開いており、かかりつけ薬剤師との信頼関係は維持されていた。離婚成立後は生活保護受給となり、人間不信はさらに増悪した。独居の友人の死を契機に孤独死への不安が強くなり、見守り支援を求めるようになった。また、ベンゾジアゼピン系薬剤の自己調整も認められたため、薬剤師による在宅訪問を開始した。継続的な訪問を通じて患者の不安や生活上の課題を把握し、服薬支援を行った。孤独死への不安に加え、服薬管理や健康状態の見守りが必要と判断されたことから訪問看護導入を検討した。患者は他職種による支援には強い抵抗を示していたが、薬剤師の提案を受け入れ訪問看護導入に同意した。薬剤師は訪問看護師の初回訪問に同行し、その後も担当者会議や情報共有を通じて連携を支援した。
【考察】支援困難な患者において、かかりつけ薬剤師による長期的かつ継続的な関与は、医療不信や人間不信を有する患者との信頼関係を基盤として、必要な支援につなげる上で重要な役割を果たす可能性が示唆された。
【症例】70代男性。独居、生活保護受給中。既往に胃がん、慢性心不全、高血圧、アルコール依存症、パニック障害を有していた。家族とは離婚後に関係が途絶えていた。患者は20XX年より当薬局のかかりつけ患者であった。家庭内暴力や金銭トラブル、離婚を経験し、パニック障害の悪化に伴い薬局へ「死にたい」「殺したい」などの電話を繰り返していた。医療不信や人間不信が強く、地域包括支援センターを含む関係職種の間で支援困難事例として認識されていた。一方で薬剤師や薬局職員には心を開いており、かかりつけ薬剤師との信頼関係は維持されていた。離婚成立後は生活保護受給となり、人間不信はさらに増悪した。独居の友人の死を契機に孤独死への不安が強くなり、見守り支援を求めるようになった。また、ベンゾジアゼピン系薬剤の自己調整も認められたため、薬剤師による在宅訪問を開始した。継続的な訪問を通じて患者の不安や生活上の課題を把握し、服薬支援を行った。孤独死への不安に加え、服薬管理や健康状態の見守りが必要と判断されたことから訪問看護導入を検討した。患者は他職種による支援には強い抵抗を示していたが、薬剤師の提案を受け入れ訪問看護導入に同意した。薬剤師は訪問看護師の初回訪問に同行し、その後も担当者会議や情報共有を通じて連携を支援した。
【考察】支援困難な患者において、かかりつけ薬剤師による長期的かつ継続的な関与は、医療不信や人間不信を有する患者との信頼関係を基盤として、必要な支援につなげる上で重要な役割を果たす可能性が示唆された。
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