講演情報

[P-037-A]患者の残薬調整意思に影響する要因の探索

三好 陽香1, 伊藤 将2, 月岡 良太2, 長谷川 佳孝2, 大石 美也2 (1.アイングループ (株)アインファーマシーズ アイン薬局 阪神西宮店, 2.(株)アインホールディングス)
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【目的】薬局薬剤師には、医療費削減に向けた残薬調整が求められているが、患者が残薬を認識していても調整依頼に至らないことがあり、その要因を明らかにした量的研究は限定的である。本研究では、残薬の調整意思に影響する心理的要因を定量的に分析し、薬局薬剤師による対応強化に向けた知見を得ることを目的とした。
【方法】2026年4月~5月14日に、アイン薬局阪神西宮店に来局した患者を対象に匿名アンケートを実施した。調査項目は、(1)回答者背景、(2)調整意思(1点:調整してほしくない~5点:調整してほしい)、(3)残薬認識14項目(1点:当てはまらない~5点:当てはまる)とした。(3)について主成分分析を実施し、得られた主成分スコアおよび回答者背景を説明変数、調整意思を目的変数とした重回帰分析を行い(有意水準5%)、標準偏回帰係数(β)より両者の関連を評価した(アイングループ医療研究倫理審査委員会:AHD-0347)。
【結果】97名中、72名の有効回答(74.2%)が得られた。調整意思が「調整してほしい」「やや調整してほしい」の回答者は22名(30.6%)であった。主成分分析より3主成分(困難感・自己管理意識・感情的動機づけ)が抽出された(累積寄与率54.7%)。重回帰分析より、主成分1「困難感」(β=0.382, p<0.001)、主成分3「感情的動機づけ」(β=0.314, p=0.008)、および残薬調整依頼経験あり(β=0.241, p=0.041)と調整意思との有意な関連が確認された。主成分2「自己管理意識」に有意な関連は確認されなかった(β=-0.136, p=0.226)。
【考察】患者の残薬への調整意思は、困難感の軽減と感情的動機づけの向上に有意に関連し、自己管理意識には関連を示さなかった。薬局薬剤師は、調整手続きの簡素化と丁寧な説明により困難感を軽減し、具体的なベネフィットを提示して感情的動機づけを高め、個別的な介入を行うことなどが重要と考える。

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