講演情報

[P-064-A]免疫チェックポイント阻害剤投与中に乾癬が再燃し、早期発見に関わった一例

徳垣 典子1, 松尾 陽介2 (1.(株)フロンティア フロンティア薬局武庫川駅前店, 2.神戸支店)
PDFダウンロードPDFダウンロード
【目的】自己免疫疾患(以下AID)をコントロールしながら免疫チェックポイント阻害剤(以下ICI)を継続することは、ICIが普及した現代のがん治療において重要な目標である。今回、乾癬既往を有する患者にICIが投与され、乾癬症状が再燃した事例に遭遇し、早期発見、重症化を防止し、治療継続に寄与できたので報告する。
【症例の概要】60歳代男性の非小細胞肺がんの患者。乾癬既往あり。X年3月、ペムブロリズマブ+nab-パクリタキセル+カルボプラチン併用療法を開始した。治療開始時、乾癬症状は認めなかった。
3剤併用療法3クール実施後の同年6月、ペムブロリズマブ単剤投与へ移行した。
単剤投与1クール目Day1来局時、顔の落屑を認め、Day14電話フォロー時には落屑症状の悪化、痒みの訴えがあったため、免疫関連有害事象(以下irAE)による乾癬再燃の可能性を考えた。また、乾癬治療は中断していることを聴取した。病院薬剤部へトレーシングレポート(以下TR)で以上の内容を報告した。
2クール目Day1呼吸器内科より掻痒部位にステロイド外用剤が処方されたが、首筋や肩にも落屑を認めたため、皮膚科専門医の受診勧奨を行った。しかし、患者は受診負担を理由に受診を希望しなかった。
3クール目Day11の電話フォロー時には背部、臀部、胸部へ皮疹の拡大(体表面積30%未満)を認めたため、保湿指導および再度皮膚科受診勧奨を行い、TRにて病院薬剤部へ経過報告をした。
その後、皮膚科コンサルトを経て、4クール目Day1にがん診療病院の皮膚科受診。活性型ビタミンD3・ステロイド配合外用剤等が処方され、乾癬対策が強化された結果、症状は軽快した。ペムブロリズマブの投与は休薬、減量することなく継続された。
【結果及び考察】今回の症例を通して、ICI投与中のAID再燃リスクを念頭に置いた継続的な観察や電話フォロー、多職種連携を行うことは、症状の早期発見や重症化防止、ICI投与継続に寄与すると考える。

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン