講演情報

[P-065-B]薬剤師の手話スキルが患者への適切な服薬支援につながった一症例

砂田 彩水1, 亀岡 貴哉2 (1.(株)フロンティア フロンティア薬局 東大井店, 2.麻溝台店)
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【目的】聴覚障がい患者への服薬指導では、筆談や手話通訳者を介した対応が多いが、十分な情報提供や患者の疑問把握が困難な場合がある。今回手話スキルを持つ薬剤師が直接指導を行うことで、コミュニケーションのバリアフリーを実現し、適切な支援につながった症例を経験したため報告する。
【症例】60代女性、難治性の蕁麻疹で継続治療中の患者。来局時は毎回手話通訳者が同伴していたが、X年7月に外用ステロイドの誤使用が発覚し、手話スキルを持つ薬剤師が直接指導した方が良いと考え介入を開始した。
【結果】X年7月、指導時に体用のベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏を手の痒みに使用して改善が見られないことを聴取した。また、顔用のヒドロコルチゾン酪酸エステル軟膏を手に使用していることも確認した。ステロイド外用剤には強さがあること、部位や症状で使い分けが必要であること、自己判断での使用は症状悪化のリスクがあることを説明した。その後、同月内の再来局時には使用部位の適正化を確認した。
 X年11月、血液検査でγ-GTP上昇が認められた。医師は内服ステロイドが原因と判断したが、中止による悪化を心配した患者から相談をうけた。長期服用による副作用や漸減の理由を説明し理解が得られ、患者から疑問点を自分の表現で伝えることができ、これまでの疑問も解消され安心できると発言があった。
 X+1年2月、来局時に他薬局で処方されたセレコキシブの用法について質問があり、併用薬を含めた一元管理を実施できた。その後症状悪化なく治療継続中である。
【考察】本症例では外用ステロイドの誤使用をきっかけに薬剤師が直接手話で対応し、タイムラグや情報伝達の齟齬を生じることなく指導できた。また、患者が自身の表現で疑問や不安を伝えられる環境が構築されたことで、適正使用や薬物治療の理解向上、継続的な信頼関係の構築と適切な服薬支援につながったと考える。

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