講演情報

[P-071-B]調剤ピッキング業務におけるインシデント発生率と個人特性(職種・心理特性など)の関連

桐村 拓也1, 鈴木 一生2, 橋本 庸平3, 山下 みずき4, 松尾 陽介5, 細見 光一6 (1.(株)フロンティア フロンティア薬局尼崎中央店, 2.阪神尼崎店, 3.北園田店, 4.潮江中央店, 5.(株)フロンティア 神戸支店, 6.近畿大学 薬学部)
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【目的】インシデント発生率の低減は医療安全上重要な課題である。本研究では、調剤ピッキング業務におけるインシデント発生率と薬局勤務者の個人特性との関連を明らかにすることを目的とした。
【方法】(株)フロンティアの特定支店に所属し、対象期間の総ピッキング回数が300回以上の薬局勤務者を対象とした。ピッキング過誤防止システムのデータより、個人のインシデント率と店舗平均との差(以下、インシデント率差分)を目的変数とした。年代、職種、所属期間、性格特性、認知的熟慮性、エンゲージメントスコアをWebアンケートにより収集し説明変数とした。外れ値除外後、重回帰分析を実施した。本研究は近畿大学薬学部倫理委員会の承認を得て実施した。
【結果】全体解析(n = 386)で重回帰モデルは有意であり(p <0.001)、自由度調整済み決定係数は0.065であった。調剤アシスタント(PA)は負の関連(β = -0.324、p = 0.006)、神経症傾向(β = 0.167、p = 0.006)、開放性(β = 0.136、p = 0.016)、エンゲージメント(β = 0.134、p = 0.017)は正の関連を示した。PA解析(n = 192)においてもモデルは有意であり(p < 0.001)、自由度調整済み決定係数は 0.109であった。所属期間と勤勉性は負の関連、年代と神経症傾向とエンゲージメントは正の関連を示した。薬剤師解析(n = 194)では有意なモデルは得られなかった。
【考察】PAは薬剤師よりインシデント率差分が低く、0402通知に基づく運用体制の妥当性が示唆された。PAでは経験や心理特性がインシデント発生に関連する可能性がある。所属期間が負の関連を示したことから、経験の蓄積がエラー低減に寄与することが示唆される。神経症傾向はストレス感受性等を介して作業精度と関連する可能性がある。エンゲージメントの正の関連は、業務負荷や責任の増大が関連している可能性がある。本モデルの説明力は限定的で、未測定要因の関与も示唆される。

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