講演情報

[P-078-C]小児投与量上限表の活用状況と散剤調剤に係る調剤事故・過誤件数との関連性の検討

増田 英次, 難波 里恵, 染谷 僚人 ((株)アイセイ薬局 薬事指導部)
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【目的】小児の散剤調剤では体重や年齢に基づく用量換算を伴うため、当社では社内基準に基づく調剤事故・過誤(以下、事故・過誤)防止を目的として小児投与量上限表を作成し、2024年12月に全店舗へ発信した。本資材の活用状況と小児散剤調剤に係る事故・過誤発生件数の変化との関連性を調査・検討することを目的とした。
【方法】非介入型の後方視的観察研究とした。管理薬剤師対象のアンケート調査および社内システムから抽出した小児散剤調剤に係る事故・過誤データを用いた。資材の活用状況により、継続利用群、事故・過誤発生後導入群、自主的導入群、未使用群の4群に分類した。各群において、2023年12月~2024年11月を資材導入前、2025年1月~12月を導入後として事故・過誤発生件数を比較し、群間差の検討にはFisherの正確確率検定を用いた。
【結果】解析対象は226店舗であった。資材導入後は全ての群で事故・過誤発生件数が減少し、継続利用群では事故・過誤は認められなかった。一方、未使用群において事故・過誤発生件数は減少していたが、114店舗が独自に採用した換算表を用いていた。統計学的有意差は認められなかったが、事故・過誤発生が極めて少数であり、統計学的に群間差を評価する十分な条件が整わなかったため、多変量解析を実施しなかった。
【考察】継続利用群で事故・過誤が認められなかったことから、本資材が散剤調剤における用量確認を支援するツールとして、事故・過誤防止に寄与した可能性が示唆された。一方、未使用群においても事故・過誤発生件数の減少が認められた。当部からの重大な事故・過誤発生時における全店舗への注意喚起などの全社的な取り組みが、両群における資材活用や散剤調剤への意識向上を促した可能性が考えられた。以上より、本資材の継続的な活用が事故・過誤防止に寄与し、組織的な取り組みがその効果を補完する可能性が示された。

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