講演情報

[P-103-A]精神科外来におけるデジタルフォローアップの有用性検討 ―PocketMusubiを利用して―

渡邉 拓也, 小早川 祐太, 島田 匠 (クオール(株) クオール薬局弘前豊原店)
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【目的】精神科外来では診察間隔が長く、医療者との接点が減少しやすい。これにより、患者の孤立感や治療意欲の低下を招くリスクがあり、服薬アドヒアランスの維持が大きな課題となっている。また、従来の電話によるフォローアップには患者・薬剤師双方の負担があった。
本研究の目的は、服薬期間中フォローシステムPocketMusubi(株式会社カケハシ)の利用状況を分析し、精神科外来患者におけるデジタルフォローアップの有用性と運用上の課題を明らかにすることとした。
【方法】2025年4月1日から11月17日までに、当薬局を利用する精神科外来患者のうち、本システムの利用に同意し、フォローアップコメントを送信した160名を対象に後ろ向きに調査した。評価項目は登録者数、回答数、アラート数、トレーシングレポート提出件数とした。回答有無に関する年齢および性別の検証は、Welchのt検定およびカイ二乗検定を用いた。
【結果】対象160名のうち115名(71.9%)から回答が得られ、月平均回答数は100.4件、月平均アラート数は40.3件、トレーシングレポート提出は18.0件であった。回答者の約4割で薬剤師による介入を要した。属性別の分析では、回答あり群の平均年齢(37.1±13.0歳)は回答なし群(32.1±14.2歳)より高く(p=0.046)、女性の利用率(76.9%)は男性(61.5%)より高かった(p=0.044)。
【考察】PocketMusubiは精神科外来患者に受け入れやすく、潜在的な副作用や離脱症状の早期発見、主治医への情報提供への有用性が示唆された。一方で、男性の利用率が低い傾向にあり、今後は性差を考慮した介入が課題である 。また、アラート対応を含む継続的な運用には、担当者の分担など組織的な運用体制の整備が重要と考えられた。今後は多施設で検証し、症例の蓄積を通じてさらなる有用性の検証を行う必要がある。

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