講演情報

[P-109-A]持続可能な医療離島を支える~無薬局地域問題解消に向けた薬局連携店舗モデル(与那国島・南大東島)~

松下 健太郎, 知念 迅美, 大城 梓, 山本 愛理, 平良 さつき, 大城 真弓, 宮城 友寛, 安次富 大, 坂本 政文, 喜屋武 芳美, 佐藤 雅美, 宮里 早香 ((株)薬正堂)
PDFダウンロードPDFダウンロード
【目的】沖縄県は、東西約1,000キロメートル、南北約400キロメートルに及ぶ海域に、54の島々が点在する広大な海洋島しょ圏であり、その海域の範囲は本州面積の3分の2に匹敵する。また人口10万人当たりの薬剤師数は全国最下位で慢性的な不足の状況が続くなか、薬局の持続的な運営が難しい離島(いわゆる無薬局地域)が存在する。本発表では、調剤業務を沖縄本島の連携薬局(以下、薬局)に集約し、情報通信技術を活用した遠隔服薬指導と組み合わせることで、無薬局地域の離島(与那国・南大東)における医薬品提供体制を構築し、その運用実態と課題について報告することを目的とした。
【方法】患者が受診後、診療所より処方発行時に希望の薬局を確認した後に処方箋を薬局へFAX送信、薬局より現地の連携店舗へ通信機器を用いて連絡した。連携店舗は患者来店時、薬局へ連絡を行い、薬局は服薬指導準備完了次第連携店舗へ連絡した。連携店舗職員が患者をオンラインブースへ案内し通信ツール(Zoom)を利用しオンライン服薬指導を実施した。終了後、薬局では薬歴を記入し処方薬の配達準備を行い、連携店舗では来店記録を残した。後日連携店舗へ処方薬が到着した際に送付リストと来店記録を突合したうえで患者へ連絡した。来店時に本人確認を行い、処方薬の交付および会計を実施した。
【結果】アンケート調査(131件)の結果、オンライン体制の不安は導入当初の39%から19%へ低下した。現在は島民の理解を得ており、本取り組みは大きな問題なく安定した運用が維持されている。
【考察】今後も地域医療を支える一員として無薬局地域の問題解消に寄与し、安心して薬物治療を継続できる体制を維持していくことが重要であると考える。また同様の地域の増加が予測される中、輸送費や人件費の高騰により単一企業での安定的な医薬品供給体制の維持は困難であり、行政を含めた持続可能な支援体制の構築が不可欠であると示唆された。

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン