講演情報

[P-110-B]門前依存からの脱却と地域包括ケアシステムへの貢献 ~個人在宅業務拡大と面応需増加の検証~

田中 智絵1,2, 山田 哲也1, 黒岩 志穂1,2, 佐藤 良美1, 杉山 健太郎3, 石井 雅雄1,2, 岡本 純一郎1,2, 加藤 耕次1,2 (1.(株)加藤, 2.(有)リベルテ, 3.東京薬科大学 総合学修・教育センター)
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【目的】近年、薬局運営において特定医療機関への依存(門前依存)から脱却し、地域包括ケアシステムへの貢献が重要な課題となっている。特に診療報酬改定においても、かかりつけ機能や在宅対応、医療機関連携の強化が求められている。本事例では、加藤薬局グループ埼玉エリアにおいて、薬局側からの能動的介入が面応需および在宅業務拡大に与える影響について検証した。
【方法】加藤薬局グループ埼玉エリアの4店舗を対象に、訪問診療所・地域医療機関への情報提供活動、クリーンベンチ等の応需体制整備、および無停電装置を備えた災害対応体制の周知を行った。また、薬剤師全員がPCA無菌調剤実習を受講し、無菌調剤対応可能であることを往診医へ説明した。さらに、薬局半径2km圏内に居住する患者へ近隣薬局利用の利点や災害時対策について案内し、かかりつけ薬局としての周知を行った。
【結果】在宅業務では、活動開始時の2025年10月に4店舗合計22回であった訪問回数が、2026年3月には73回へ増加した。面応需では、2025年8月から2026年3月までの処方箋枚数が前年同期間の6,956枚から7,404枚へ増加し、面応需率は16%から20%へ上昇した。また、災害時の停電対策や冷所保存薬への対応を理由として、冷所保存薬を使用する患者の新規来局事例も認められた。
【考察】訪問回数の増加から、医療機関への情報提供や無菌調剤体制の整備が在宅医療への参画拡大につながったと考えられた。また、処方箋枚数および面応需率の増加に加え、冷所保存薬を使用する患者の新規来局事例が認められたことから、薬局機能や災害対応体制の周知が地域住民の安心感向上と利用促進に寄与したと考えられた。これらの取り組みは門前依存からの脱却と在宅医療体制の強化につながり、地域包括ケアシステムへの貢献につながったことが示唆された。

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