講演情報
[P-112-A]「おくすり問診票」を用いた高齢患者の薬剤起因性老年症候群のスクリーニングと処方介入における課題の検討
伊藤 佳佑1, 齋藤 純貴2, 法理 諒太2,7, 大槻 一彰3, 伊藤 元気4, 百田 悠嗣5, 山口 真理子6, 穴久保 るな8, 岡本 楓9, 本田 明浩10 (1.総合メディカル(株)コマバ薬局, 2.美原中央薬局, 3.湯の川店, 4.函館本町店, 5.函館南本通店, 6.クローバー薬局, 7.函館石川店, 8.石川中央薬局, 9.函館駒場店, 10.総合メディカル(株))
【目的】 超高齢社会において、多剤併用(ポリファーマシー)に伴う薬剤起因性老年症候群の防止は喫緊の課題である。国立長寿医療研究センターが公開した「おくすり問診票」は、患者の自覚症状から原因薬剤をスクリーニングする有用なツールとされる。本研究では、本票を用いた老年症候群の抽出実態と、薬剤師による処方介入の有用性および課題を明らかにすることを目的とした。
【方法】 2025年5月の5日間、函館地区の7薬局にて65歳以上の患者を対象に「おくすり問診票」を用いた症状調査を実施した。老年症候群(眠気、ふらつき、物忘れ等)の有無を確認し、「高齢者の医薬品適正使用の指針」に基づき原因薬剤を推定した。併せて応対した薬剤師により、服用薬剤数、確認症状、原因薬剤、介入根拠、介入方法、結果、について調査し、介入の成否に影響を及ぼす要因を検証した。
【結果】 患者141名から回答を得た。うち75名(53.2%)に老年症候群の疑いがあり、さらにそのうち36名(25.5%)が原因となり得る薬剤を服用していた。これら36名に対し介入を検討した結果、薬剤の中止・変更に至ったのは3名(8.3%)に留まった。残る33名は、治療上の必要性や患者の服用継続希望により処方継続となった。
【考察】 本調査より、半数以上の高齢患者に老年症候群の疑いがあるものの、実際の処方変更にはほとんど至っていないことが明らかとなった。介入の障壁として、長期処方による現状維持バイアスや、臨床的必要性とのジレンマが考えられる。おくすり問診票で症状を可視化するだけでなく、薬剤師が患者・医師と日常的な信頼関係を構築し、臨床的妥当性に基づいた高度な提案能力を発揮することが、適切な薬物療法を推進するために必要と考える。
【方法】 2025年5月の5日間、函館地区の7薬局にて65歳以上の患者を対象に「おくすり問診票」を用いた症状調査を実施した。老年症候群(眠気、ふらつき、物忘れ等)の有無を確認し、「高齢者の医薬品適正使用の指針」に基づき原因薬剤を推定した。併せて応対した薬剤師により、服用薬剤数、確認症状、原因薬剤、介入根拠、介入方法、結果、について調査し、介入の成否に影響を及ぼす要因を検証した。
【結果】 患者141名から回答を得た。うち75名(53.2%)に老年症候群の疑いがあり、さらにそのうち36名(25.5%)が原因となり得る薬剤を服用していた。これら36名に対し介入を検討した結果、薬剤の中止・変更に至ったのは3名(8.3%)に留まった。残る33名は、治療上の必要性や患者の服用継続希望により処方継続となった。
【考察】 本調査より、半数以上の高齢患者に老年症候群の疑いがあるものの、実際の処方変更にはほとんど至っていないことが明らかとなった。介入の障壁として、長期処方による現状維持バイアスや、臨床的必要性とのジレンマが考えられる。おくすり問診票で症状を可視化するだけでなく、薬剤師が患者・医師と日常的な信頼関係を構築し、臨床的妥当性に基づいた高度な提案能力を発揮することが、適切な薬物療法を推進するために必要と考える。
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