講演情報

[P-118-A]慢性心不全・慢性腎臓病におけるフォシーガ®錠の適正用量に関する調査

三浦 茜1, 新川 智宏1, 近藤 弘康2, 柴山 裕3, 高島 健太郎4, 北澤 克5, 野口 教好6, 村上 玄7, 畔柳 秀隆8, 田中 宏幸9, 國嶋 健一10, 金子 武史10, 伊藤 由紀11 (1.スギヤマ薬局 新城店, 2.三ノ輪店, 3.花田店, 4.舟原店, 5.豊川インター店, 6.新城東店, 7.高師店, 8.豊川店, 9.豊橋店, 10.(株)ドラッグスギヤマ, 11.(株)スギヤマ薬品)
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【目的】フォシーガ®錠は世界初のSGLT2阻害薬である。2型および1型糖尿病または糖尿病のない慢性心不全(以下CHF)、慢性腎不全(以下CKD)に使用できるが、適応により用量が異なる。2025年4月、CHFおよびCKDに対する維持用量が10mgであることの徹底を目的とした添付文書の改訂が実施された。今回、改訂に基づいた承認用量での処方が適正であるかを実態調査し、薬剤師による処方適正化への介入の有用性を検討した。
【方法】2025年5月1日から2026年3月31日までの期間、当社9店舗にて調査した。対象はフォシーガ®錠5mgが処方された患者のうち疾患名や処方背景からCHF・CKD治療目的と推測される症例とした。調査項目は、薬剤師による適正用量に関しての情報提供や疑義照会の実施状況、およびその後の処方変更の有無とした。
【結果】期間中のフォシーガ®錠5mgの処方者は112名であり、そのうちCHF・CKD目的と推測された症例は21名であった。これら21名に対し、薬剤師が疑義照会等を行ったのは7名、行わなかったのは14名(調査期間中に医師が自発的に10mgへ変更:7名、来局が1度のみで追跡不能:5名、5mgを1回2錠で実質10mg処方:2名)であった。薬剤師の情報提供を契機として10mgへの適正増量が実現した症例は1名確認された 。
【考察】CHFやCKD治療の維持用量5mgでの投与継続が依然として散見される実態が明らかとなった。特記すべきは、薬剤師による情報提供を契機として、用法・用量が適正化された症例が確認されたことである。これは、添付文書の改訂をいち早く反映させ、最適な薬物治療を提供するという薬剤師の積極的な介入の成果といえる。一方で、情報提供後も増量に至らなかったケースは、主の治療目的や副作用リスクを考慮した医師の判断によるものと考えられる。薬剤師が薬学的な観点から処方設計に深く関与し続けることは、医療安全の確保と薬剤の適正使用推進において極めて重要な意義を持つと考える。

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