講演情報
[P-134-B]外来がん薬物療法における患者自己入力型事前症状確認が生活機能低下に及ぼす抑制効果の検証
酒井 理恵1, 菊池 俊裕1, 丸田 勇樹1,2 (1.(株)フロンティア フロンティア薬局 日立店, 2.国際医療福祉大学大学院薬学研究科)
【目的】外来がん薬物療法において、副作用による活動低下やセルフケア困難は重要な課題であり、保険薬局には調剤後の症状把握に基づく早期介入が求められる。本研究は、従来の電話フォローアップに患者自己入力型の事前症状確認を導入することで、患者の生活機能低下を抑制し得るかを検証した。
【方法】2023 年4 月~2025 年3 月に倫理審査承認の下、保険薬局7 施設でフォローを実施した外来がん患者626例(電話単独群398 例、事前確認群228 例)を対象とする準実験的介入研究である。事前確認群では、電話前にSMS等で症状変化や生活上の困りごとの自己入力を求め、薬剤師が重点聴取項目を設定して介入した。主要評価項目は12 週時点の生活機能低下(PSの1 段階以上悪化、または薬剤師記録上の家事・就労・外出・セルフケアにおける活動制限の新規出現)とし、患者背景等で調整したロジスティック回帰分析を行った(有意水準5 %未満)。
【結果】生活機能低下の発生割合は、電話群34.7 %に対し事前確認群24.1 %であり、事前症状確認の導入により有意な悪化抑制を認めた(aOR 0.60, 95 %CI 0.41 - 0.88, p=0.009 )。また、その内訳である「活動制限の新規出現」についても、電話群28.1 %に対し事前確認群20.6 %であり、同様に有意な抑制効果が認められた(aOR 0.65, 95 %CI 0.44 - 0.96, p=0.031 )。
【考察】事前症状確認は、患者が生活への支障を事前に可視化するプロセスを促し、結果として薬剤師の介入を生活機能の維持へ的確に焦点化させたと示唆される。専用のQOL尺度に依存せず、日常的に取得可能なPSや薬歴から生活機能を評価・介入する本手法は、薬局実務における服薬フォローアップの標準化と支持療法提案の質向上に直結する。一方、本研究は薬剤師記録という主観的情報に基づく評価を含む点が限界であり、今後は評価基準をより客観化した多施設前向き研究での検証が望まれる。
【方法】2023 年4 月~2025 年3 月に倫理審査承認の下、保険薬局7 施設でフォローを実施した外来がん患者626例(電話単独群398 例、事前確認群228 例)を対象とする準実験的介入研究である。事前確認群では、電話前にSMS等で症状変化や生活上の困りごとの自己入力を求め、薬剤師が重点聴取項目を設定して介入した。主要評価項目は12 週時点の生活機能低下(PSの1 段階以上悪化、または薬剤師記録上の家事・就労・外出・セルフケアにおける活動制限の新規出現)とし、患者背景等で調整したロジスティック回帰分析を行った(有意水準5 %未満)。
【結果】生活機能低下の発生割合は、電話群34.7 %に対し事前確認群24.1 %であり、事前症状確認の導入により有意な悪化抑制を認めた(aOR 0.60, 95 %CI 0.41 - 0.88, p=0.009 )。また、その内訳である「活動制限の新規出現」についても、電話群28.1 %に対し事前確認群20.6 %であり、同様に有意な抑制効果が認められた(aOR 0.65, 95 %CI 0.44 - 0.96, p=0.031 )。
【考察】事前症状確認は、患者が生活への支障を事前に可視化するプロセスを促し、結果として薬剤師の介入を生活機能の維持へ的確に焦点化させたと示唆される。専用のQOL尺度に依存せず、日常的に取得可能なPSや薬歴から生活機能を評価・介入する本手法は、薬局実務における服薬フォローアップの標準化と支持療法提案の質向上に直結する。一方、本研究は薬剤師記録という主観的情報に基づく評価を含む点が限界であり、今後は評価基準をより客観化した多施設前向き研究での検証が望まれる。
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